日本語の「病気」はという言葉は、体調が悪いときから重い疾患まで幅広く使えます。しかし英語では、状況によって使う単語が変わります。代表的なのは「illness」「disease」「sickness」の3つです。
まず「illness」は、体調が悪い状態をやわらかく表す言葉です。「He is suffering from an illness(彼は病気を患っている)」のように、心身の不調を全般的に指します。重い病気にも軽い風邪にも使える、最も一般的な表現です。
「disease」は、より医学的で具体的な病気を表します。「heart disease(心臓病)」や「infectious disease(感染症)」のように、病名を特定して話すときに使われます。ニュースや医療の話題ではこの「disease」が多く使われます。
「sickness」は、体の具合が悪いという感覚的な表現に近いです。「I have motion sickness(乗り物酔い)」や「He called in sick(彼は病気で会社を休んだ)」のように、日常会話でよく使われます。特に「feel sick」は「気分が悪い」「吐きそう」という意味で、深刻な病気というより一時的な不調を表します。
また、メンタル面の「病気」を表すときは「mental illness」や「mental health issue」と言います。「illness」や「disorder(障害)」という言葉を使うことで、医学的にも配慮のある表現になります。
このように、「病気」と言っても英語では細かく使い分ける必要があります。「illness」は広く、「disease」は医学的、「sickness」は感覚的。どの単語を選ぶかで、伝わる印象も変わります。
英語で体調の話をするとき、こうした違いを意識すると、より自然で丁寧な表現ができるようになります。「I’m sick」と「I have a disease」はまったく違う意味になる。そんなところにも、英語の面白さが隠れているんですね。
