述語(predicate)とは?意味と使い方をわかりやすく解説

述語(predicate)とは、主語が「何をするか」「どんな状態か」を表す部分です。英語でも日本語でも、文の意味を完成させるために欠かせない要素です。この記事では、述語の意味や使い方についてわかりやすく解説します。

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述語とは何か?

述語(predicate)とは、主語の動作や状態を表す、動詞を中心とした語句全体を指します。動詞に関連する目的語や補語を含むこともあります。

たとえば、以下の文を見てみましょう。

  • She is a teacher.
    彼女は先生です。
  • The cat slept on the sofa.
    猫はソファで眠った。

これらの文では、主語の後に続く「is a teacher」や「slept on the sofa」が述語です。間違いやすいのは、述語は動詞だけでなく、目的語や補語なども含むことです。たとえば「She is a teacher.」では、「is」が動詞、「a teacher」が補語で、それらを合わせた「is a teacher」が述語です。

Oxford Learner’s Dictionaries」でも、以下のように広く定義しています。

動詞を含む、その動詞の主語について述べる文の一部。たとえば、”John went home.” における “went home” のような部分。
引用元 – “predicate” Oxford Learner’s Dictionaries

述語の定義は、「主語以外すべて」とする伝統文法の考え方と、「動詞または動詞句」とする現代統語論の考え方があります。

ごがくねこ
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まとめると、英語教育では「動詞を中心とした語句全体」と広く捉えるのが一般的です。

英語における述語の構成要素とは

英語の述語は、「動詞(verb)」を中心に構成されますが、以下の要素が含まれることがあります。

  • 動詞:述語の中心。主語の動作や状態を表す(例:run, eat, be)
  • 助動詞:動詞の前に付き、可能性・意志・義務などを表す(例:can, will, must)
  • 目的語:動詞の動作の対象となる語(例:She eats an apple.)
  • 補語:主語や目的語を説明する語(例:He is a teacher.)

述語に含まれる要素は、動詞の種類によって異なります。

  • He plays the piano.(他動詞+目的語)
  • They are happy.(be動詞+補語)
  • She runs every morning.(自動詞+副詞句)

それぞれのパターンについて詳しく見ていきましょう。

動詞のみの述語(自動詞)

動詞だけで意味が成立する述語は、自動詞(intransitive verb)を使った文に多く見られます。

  • He sleeps.
    彼は寝る。
  • Birds fly.
    鳥は飛ぶ。
ごがくねこ
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自動詞は目的語を必要とせず、「主語+動詞」だけで成り立つのが特徴です。

動詞+目的語の述語(他動詞)

他動詞(transitive verb)を使う文では、動詞のあとに目的語(名詞や代名詞)が続き、述語を構成します。

  • She reads books.
    彼女は本を読む
  • I like music.
    私は音楽が好きだ
ごがくねこ
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他動詞は「何を?」「誰を?」といった目的語を必要とする動詞です。

動詞+補語の述語(be動詞)

このタイプの述語は、be動詞(is, am, are など)のあとに補語(名詞や形容詞など)が続き、主語の状態や性質を説明します。

  • He is happy.
    彼は幸せです
  • The book is interesting.
    その本は面白い
ごがくねこ
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補語のうち、主語の性質や状態を説明するものを主格補語(subject complement)と呼びます。

助動詞を含む述語(can, will, must…)

助動詞(can, will, must など)は、動詞の原形とセットで使われ、述語を構成します。

  • She can swim.
    彼女は泳げる
  • They will arrive soon.
    彼らはすぐ到着するだろう
ごがくねこ
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助動詞には「可能・推量・義務・意志」など、動詞を補助する働きがあります。

英語の述語の種類とは

英語の述語は動詞だけではなく、含まれる内容によって、主に3つの種類に分けられます。

  • 単純述語(Simple Predicate)
    動詞単体。
    例:She reads a book.
  • 完全述語(Complete Predicate)
    動詞および動詞に関連する語句。
    例:She reads a book.
  • 複合述語(Compound Predicate)
    同じ主語で、接続詞でつながった複数の動詞や動詞句。
    例:She runs and jumps.

単純述語は動詞のみを指します。完全述語は動詞や動詞句全体で、目的語や補語、副詞句など関連する語句を含みます。たとえば、自動詞・他動詞の動詞単体は単純述語ですが、他動詞の目的語(例:a book)は完全述語に含まれます。

ごがくねこ
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まとめると、「She reads a book.」の述語は一般的に「reads a book」ですが、動詞単体の「reads」を単純述語とする場合もあります。

文/述語(太字) 述語の種類
The cat sleeps.
猫は眠る。
単純述語
The cat sleeps on the sofa.
猫はソファの上で眠る。
完全述語
The cat sleeps and eats.
猫は眠って食べる。
複合述語

英語と日本語の述語の違い

英語は「主語+述語」が基本で、述語は主語のすぐ後に置かれます。述語は動詞を中心に、助動詞や目的語などを含みます。

  • I can speak English.(私は英語を話せる)
    → 主語:I / 述語:can speak English

一方、日本語では述語が文の最後に来るのが一般的です。

  • 私はリンゴを食べます

英語の基本語順はSVOですが、日本語はSOVです。語順は異なりますが、両言語とも述語は「主語の動作や状態を表す」という点は共通しています。

英語の述語の注意点やポイント

英語の述語の注意点やポイントをまとめました。

  • 述語とは、主語の動作や状態を表す、動詞を中心とした語句全体のこと。
  • 述語は、動詞やその関連語句(目的語や補語など)を含むことがある。
  • 動詞の種類(自動詞他動詞)によって述語の範囲は異なる。
    例:He sleeps.
    例:She like music.
  • 述語の種類(捉え方)によって述語の範囲は異なる。
    単純述語(例:She reads a book.)
    完全述語(例:She reads a book.)
  • 述語を構成する際は、主語と動詞の一致を意識する。たとえば、三人称単数には動詞に「-s」をつけるなど。

まとめ

この記事では、述語の意味や使い方について紹介しました。

述語とは、文の中で主語が「何をするのか」「どんな状態か」などを述べる部分であり、動詞を中心に構成されます。注意点として、述語は動詞だけでなく、動詞に関連する語句も含まれることです。英語でも日本語でも、述語の理解は文を正しく作るための基本です。文法力を高めたい人は、ぜひ述語の役割と構造を意識して学習してみてください。

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