述語(predicate)とは、主語が「何をするか」「どんな状態か」を表す部分です。英語でも日本語でも、文の意味を完成させるために欠かせない要素です。この記事では、述語の意味や使い方についてわかりやすく解説します。
基本品詞10
名詞|動詞|形容詞|副詞|代名詞|助動詞|前置詞|冠詞|接続詞|間投詞
その他
自動詞|他動詞|本動詞|規則動詞|不規則動詞|動作動詞|状態動詞|句動詞|可算名詞|不可算名詞|動名詞|固有名詞|普通名詞|集合名詞|物質名詞|抽象名詞|具体名詞|複合名詞|質量名詞|不規則複数名詞|定冠詞|不定冠詞|無冠詞|不定詞|関係詞|疑問詞|否定形|数詞|基数詞|序数詞|数量詞|接頭辞|接尾辞|接辞|語根|語幹
述語とは何か?
述語(predicate)とは、主語の動作や状態を表す、動詞を中心とした語句全体を指します。動詞に関連する目的語や補語を含むこともあります。
たとえば、以下の文を見てみましょう。
- She is a teacher.
彼女は先生です。 - The cat slept on the sofa.
猫はソファで眠った。
これらの文では、主語の後に続く「is a teacher」や「slept on the sofa」が述語です。間違いやすいのは、述語は動詞だけでなく、目的語や補語なども含むことです。たとえば「She is a teacher.」では、「is」が動詞、「a teacher」が補語で、それらを合わせた「is a teacher」が述語です。
「Oxford Learner’s Dictionaries」でも、以下のように広く定義しています。
動詞を含む、その動詞の主語について述べる文の一部。たとえば、”John went home.” における “went home” のような部分。
引用元 – “predicate” Oxford Learner’s Dictionaries
述語の定義は、「主語以外すべて」とする伝統文法の考え方と、「動詞または動詞句」とする現代統語論の考え方があります。

まとめると、英語教育では「動詞を中心とした語句全体」と広く捉えるのが一般的です。
英語における述語の構成要素とは
英語の述語は、「動詞(verb)」を中心に構成されますが、以下の要素が含まれることがあります。
- 動詞:述語の中心。主語の動作や状態を表す(例:run, eat, be)
- 助動詞:動詞の前に付き、可能性・意志・義務などを表す(例:can, will, must)
- 目的語:動詞の動作の対象となる語(例:She eats an apple.)
- 補語:主語や目的語を説明する語(例:He is a teacher.)
述語に含まれる要素は、動詞の種類によって異なります。
- He plays the piano.(他動詞+目的語)
- They are happy.(be動詞+補語)
- She runs every morning.(自動詞+副詞句)
それぞれのパターンについて詳しく見ていきましょう。
動詞のみの述語(自動詞)
動詞だけで意味が成立する述語は、自動詞(intransitive verb)を使った文に多く見られます。
- He sleeps.
彼は寝る。 - Birds fly.
鳥は飛ぶ。

自動詞は目的語を必要とせず、「主語+動詞」だけで成り立つのが特徴です。
動詞+目的語の述語(他動詞)
他動詞(transitive verb)を使う文では、動詞のあとに目的語(名詞や代名詞)が続き、述語を構成します。
- She reads books.
彼女は本を読む - I like music.
私は音楽が好きだ

他動詞は「何を?」「誰を?」といった目的語を必要とする動詞です。
動詞+補語の述語(be動詞)
このタイプの述語は、be動詞(is, am, are など)のあとに補語(名詞や形容詞など)が続き、主語の状態や性質を説明します。
- He is happy.
彼は幸せです - The book is interesting.
その本は面白い

補語のうち、主語の性質や状態を説明するものを主格補語(subject complement)と呼びます。
助動詞を含む述語(can, will, must…)
助動詞(can, will, must など)は、動詞の原形とセットで使われ、述語を構成します。
- She can swim.
彼女は泳げる - They will arrive soon.
彼らはすぐ到着するだろう

助動詞には「可能・推量・義務・意志」など、動詞を補助する働きがあります。
英語の述語の種類とは
英語の述語は動詞だけではなく、含まれる内容によって、主に3つの種類に分けられます。
- 単純述語(Simple Predicate)
動詞単体。
例:She reads a book. - 完全述語(Complete Predicate)
動詞および動詞に関連する語句。
例:She reads a book. - 複合述語(Compound Predicate)
同じ主語で、接続詞でつながった複数の動詞や動詞句。
例:She runs and jumps.
単純述語は動詞のみを指します。完全述語は動詞や動詞句全体で、目的語や補語、副詞句など関連する語句を含みます。たとえば、自動詞・他動詞の動詞単体は単純述語ですが、他動詞の目的語(例:a book)は完全述語に含まれます。

まとめると、「She reads a book.」の述語は一般的に「reads a book」ですが、動詞単体の「reads」を単純述語とする場合もあります。
文/述語(太字) | 述語の種類 |
---|---|
The cat sleeps. 猫は眠る。 |
単純述語 |
The cat sleeps on the sofa. 猫はソファの上で眠る。 |
完全述語 |
The cat sleeps and eats. 猫は眠って食べる。 |
複合述語 |
英語と日本語の述語の違い
英語は「主語+述語」が基本で、述語は主語のすぐ後に置かれます。述語は動詞を中心に、助動詞や目的語などを含みます。
- I can speak English.(私は英語を話せる)
→ 主語:I / 述語:can speak English
一方、日本語では述語が文の最後に来るのが一般的です。
- 私はリンゴを食べます。
英語の基本語順はSVOですが、日本語はSOVです。語順は異なりますが、両言語とも述語は「主語の動作や状態を表す」という点は共通しています。
英語の述語の注意点やポイント
英語の述語の注意点やポイントをまとめました。
- 述語とは、主語の動作や状態を表す、動詞を中心とした語句全体のこと。
- 述語は、動詞やその関連語句(目的語や補語など)を含むことがある。
- 動詞の種類(自動詞や他動詞)によって述語の範囲は異なる。
例:He sleeps.
例:She like music. - 述語の種類(捉え方)によって述語の範囲は異なる。
単純述語(例:She reads a book.)
完全述語(例:She reads a book.) - 述語を構成する際は、主語と動詞の一致を意識する。たとえば、三人称単数には動詞に「-s」をつけるなど。
まとめ
この記事では、述語の意味や使い方について紹介しました。
述語とは、文の中で主語が「何をするのか」「どんな状態か」などを述べる部分であり、動詞を中心に構成されます。注意点として、述語は動詞だけでなく、動詞に関連する語句も含まれることです。英語でも日本語でも、述語の理解は文を正しく作るための基本です。文法力を高めたい人は、ぜひ述語の役割と構造を意識して学習してみてください。