今回のフレーズは「Do as I say, not as I do」です。
「Do as I say, not as I do」は、直訳すると「私がするようにではなく、言うようにしなさい」となりますが、実際には「私の言うことを聞け、でも私の行動は真似するな」という意味になります。
このフレーズは、自分の行動と発言が一致しないことを認め、聞き手には自分の行動ではなく言葉に従うように勧める場合に使われます。
例えば、親が子供に健康的な食事をしなさいと言いながら、自分はジャンクフードを食べているときに「My dad always tells me to eat healthy, but he eats junk food all the time. It’s a case of do as I say, not as I do.(父はいつも私に健康的な食事をしなさいと言うが、自分はいつもジャンクフードを食べている。まさに言うことを聞け、でも行動は真似するなということだ)」と言うことができます。
また、上司が部下に時間を守るように指示しながら、自分は遅刻してくるときに、「Our boss tells us to be punctual, but he’s often late himself. Do as I say, not as I do.(上司は時間を守れと言うが、自分はよく遅刻する。言うことを聞け、でも行動は真似するなということだ)」と言うこともできます。
「Do as I say, not as I do」の由来は、人間の行動が必ずしもその人の理想や教えと一致しないという皮肉からきています。このフレーズの起源は、新約聖書の「マタイによる福音書」1〜3節にあるとされています。英語では、1654年に出版されたジョン・セルデン(John Selden)の『Table Talk(食卓談話)』で初めて使われました。この作品では、説教師の言葉と行動の矛盾を扱い、その偽善を強調しています。
まとめると、「Do as I say, not as I do」は、文字通り「私がするようにではなく、私が言うようにしなさい」という意味ですが、言葉と行動が一致しない場合に、言葉に従うよう促す表現です。このフレーズを使うことで、自分の行動が模範的でないことを認めつつ、相手に正しい行動を促すことができます。
この「Do as I say, not as I do」を使って、言葉と行動が一致しない場合に相手にアドバイスをする場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
私がするようにではなく、言うようにしなさい。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。