今回のフレーズは「Flattery is the food of fools」です。
「Flattery is the food of fools」は、直訳すると「お世辞は愚か者の食べ物」となりますが、実際には「お世辞は愚か者を喜ばせる」という意味になります。
このフレーズは、お世辞や過剰な称賛を真に受ける人々を戒める際に使われます。
例えば、誰かが不誠実なお世辞に簡単に騙されてしまったときに「He believed all the praise without question, showing that flattery is the food of fools.(彼はすべての称賛を疑いもせずに信じてしまい、お世辞は愚か者の食べ物であることを示している)」と言うことができます。
また、部下が上司にお世辞ばかり言っている場面で「She keeps flattering the boss, not realizing that flattery is the food of fools.(彼女は上司にお世辞ばかり言っているが、お世辞は愚か者の食べ物であることに気付いていない)」と言うこともできます。
「Flattery is the food of fools」の正確な起源は確定されていませんが、お世辞に対する戒めは、紀元前6世紀頃の古代ギリシャの作家イソップや、紀元前1世紀のローマの詩人プブリリウス・シルス(Publius Syrus)など、古くからさまざまな形で存在していました。その後、英文学では16世紀頃に登場し、例えば、イギリスの作家シェイクスピアは戯曲『ペリクリーズ』(1608年)で「Flattery is the bellows blows up sin(お世辞は罪を膨らませるふいご[送風機]のようなものである)」という表現を用いています。
お世辞への警告を示す類似表現は数多くあり、「Flattery will get you nowhere.(お世辞はどこにも連れて行かない/お世辞を言っても無駄である)」や 「Fine words butter no parsnips.(立派な言葉はパースニップにバターを塗らない/口先だけでは何も解決しない)」などがあります。
まとめると、「Flattery is the food of fools」は、文字通り「お世辞は愚か者の食べ物」という意味ではなく、お世辞に簡単に満足することの愚かさを指摘するイディオムです。このフレーズを使うことで、人々が真の価値を見極める重要性を強調することができます。
この「Flattery is the food of fools」を使って、お世辞に惑わされず真実を見極める大切さを強調する場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
お世辞は愚か者の食べ物。お世辞は愚か者を喜ばせる。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。