今回のフレーズは「He who pays the piper calls the tune」です。
「He who pays the piper calls the tune」は、直訳すると「笛吹きにお金を払う人が曲を選ぶ」となりますが、実際には「お金を出す人が決定権を持つ」という意味になります。
このフレーズは、誰がお金を出すかによって決定権が決まることを表現しています。
例えば、資金提供者がプロジェクトの方向性を決めるときに、「Since he’s funding the project, he who pays the piper calls the tune.(彼がプロジェクトに資金を提供しているので、彼が決定権を持つ)」と言うことができます。また、スポンサーがイベントの内容を決定する場合に、「The sponsor has the final say because he who pays the piper calls the tune.(お金を出す人が決定権を持つので、最終的な判断はスポンサーが下す)」と言うこともできます。
「He who pays the piper calls the tune」の正確な由来は不明ですが、いくつかの説があるようです。文字通りの解釈では、お祭りで演奏する笛吹き(piper)が、お金を出す人の要求に従って演奏内容を決めていたことに由来します。もう一つの説では、『ハーメリンの笛吹き男』(1283年)の伝説に由来するとされています。この伝承では、ネズミを退治するために雇われた笛吹きが、報酬を受け取れなかったことから、町の子供たちをさらってしまうという結末を迎えます。どの説が正しいかは定かではありませんが、現代においても「お金を出す人に決定権がある」という普遍的な真理を、この慣用句は表現しています。
まとめると、「He who pays the piper calls the tune」は、文字通り「笛吹きにお金を払う人が曲を選ぶ」という意味ではなく、お金を出す者に決定権があることを指します。このフレーズを使うことで、資金提供者が決定権を持つ状況を表現することができます。
この「He who pays the piper calls the tune」を使って、誰が決定権を持つかを表現する場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
笛吹きにお金を払う人が曲を選ぶ。お金を出す人が決定権を持つ。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。