今回のフレーズは「No man can serve two masters」です。
「No man can serve two masters」は、直訳すると「誰も二人の主人に仕えることはできない」となりますが、実際には「2つの対立する要求を同時に満たすことはできない」という意味になります。
このフレーズは、同時に異なる義務や責任を果たす難しさを表現しています。
例えば、仕事と家庭の両立に苦労している場合に、「I feel like no man can serve two masters.(誰も二人の主人に仕えることはできないよ)」と言うことができます。また、相反する指示を受けたときに、「In this situation, no man can serve two masters.(この状況では、誰も二人の主人に仕えることはできない)」と言うこともできます。
「No man can serve two masters」の由来は、新約聖書のマタイによる福音書6章24節にあります。ここでいう「two masters(二人の主人)」とは、特定の人物ではなく、「神」と「マモン(富や金銭)」を指しています。マモン(mammon)とは、アラム語で「富」や「お金」のことを意味します。つまり、人は神とお金の両方に仕えることはできないということです。このフレーズはもともと宗教的な文脈で使われましたが、現代では倫理や価値観の葛藤を表現するために広く用いられています。ちなみに、現在では「man」の代わりに「one」を使った「No one can serve two masters」と訳されるようにもなっています。
まとめると、「No man can serve two masters」は、文字通り「誰も二人の主人に仕えることはできない」という意味ではなく、同時に異なる義務や責任に忠実であることの難しさを指します。このフレーズを使うことで、同時に複数の対立する要求に対処する難しさを表現することができます。
この「No man can serve two masters」を使って、同時に二つの対立する要求や役割に対処する場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
誰も二人の主人に仕えることはできない。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。