今回のフレーズは「Walls have ears」です。
「Walls have ears」は、日本語すると「壁に耳あり」という意味になります。
日本語でもお馴染みのこのフレーズは、誰かが会話を聞いている可能性があることを警告する際に使われます。
例えば、誰かがプライべーどな話をしているときに、「We should be careful about what we say. Walls have ears.(話す内容には気を付けた方がいいよ。壁に耳ありだから)」と言うことができます。また、内緒話をするときに、「Let’s talk later. Walls have ears here.(後で話そう。誰が聞いているかわからないから)」と言うこともできます。
「Walls have ears」の由来は、紀元前400年ごろのシラクサのギリシャ人僭主ディオニュシオス(紀元前432-367年)の物語にさかのぼります。ディオニュシオスは耳の形をした洞窟を建てて、囚人やほかの人々の会話を盗み聞きしていたとされています。同様の仕組みはほかにもあり、特に有名な例として、パリのルーブル美術館にもあったといわれています。この表現は17世紀に英語で使われ始め、秘密の話でも誰かに聞かれる可能性があることを警告する一般的な言い回しとして広まりました。
まとめると、「Walls have ears」は、文字通り「壁に耳あり」という意味ではなく、秘密が漏れる可能性があることを警告するイディオムです。このフレーズを使うことで、話す内容やタイミングに関して注意を促すことができます。
この「Walls have ears」を使って、秘密を守るための注意喚起が必要な場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
壁に耳あり。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。