今回のフレーズは「Keep one’s powder dry」です。
直訳すると「火薬を乾燥させておく」となりますが、実際には「準備を怠らない」「非常事態に備える」という意味になります。
このフレーズは、いつでも行動を起こせるように準備を怠らないことを表現しています。
例えば、重要な会議を控えているときに「We need to keep our powder dry for the meeting.(会議に備えて準備を怠らないようにしよう)」と言うことができます。また、困難な状況に直面する可能性がある場合に「It’s important to keep your powder dry in case things go wrong.(事態が悪化したときに備えて準備を怠らないことが重要だ)」と言うこともできます。
「Keep one’s powder dry」の由来は、17世紀のイギリスの軍人・政治家のオリバー・クロムウェル(Oliver Cromwell, 1599-1658)の言葉とされています。彼は部下に「Trust in God, but keep your powder dry.(神を信じよ、しかし火薬は乾燥させておけ)」と言ったとされています。なぜ火薬を乾燥させる必要があるのかというと、湿った火薬は点火しない可能性があるからです。この言葉は、信仰を持ちながらも、現実的な準備を怠らないことの重要性を示しています。
まとめると、「Keep one’s powder dry」は、文字通り「火薬を乾燥させておく」という意味ではなく、用心して準備を怠らないことを指すイディオムです。このフレーズを使うことで、いざという時に備えて準備をしておく状況を表現することができます。
この「Keep one’s powder dry」を使って、準備をしておくべき場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
火薬を乾燥させておく。準備を怠らない。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。