今回のフレーズは「Beat a dead horse」です。
「Beat a dead horse」は、直訳すると「死んだ馬を叩く」となりますが、実際には「無駄な努力をする」という意味になります。
このフレーズは、既に決着がついている問題について議論を続けたり、無駄なことを繰り返したりする際に使われます。
例えば、同じ問題について繰り返し議論が続けられている場合に、「We’ve been beating a dead horse with this issue for months.(この問題について何ヶ月も無駄な議論をしている)」と表現することができます。また、同じ失敗を何度も繰り返す人に対して、「Stop beating a dead horse.(無駄なことを繰り返すのはやめて)」と言うこともできます。
このフレーズの由来は、死んでいる馬を叩くことがどれほど無駄であるかを表す比喩として用いられるようになりました。この慣用句の起源は19世紀初頭にありますが、同様の表現は以前から存在していたと考えられています。例えば、イギリスの劇作家リチャード・ブルーム(Richard Brome)の1638年の劇『The Antipodes』には、「a dead horse(死んだ馬)」という比喩が使われています。英国では「flog a dead horse(死んだ馬に鞭打つ)」、米国では「beat a dead horse」などの変種も一般的になり、これらの表現は明らかに無駄な努力を続けることの無意味さを強調するために広く使われるようになりました。
まとめると、「Beat a dead horse」は、文字通り「死んだ馬を叩く」という意味ではなく、無駄な努力をすることや無意味なことを繰り返すことを指します。このフレーズを使うことで、無駄な議論や行動を止めることを表現することができます。
この「Beat a dead horse」を使って、無意味な努力や議論をやめさせる場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
死んだ馬を叩く。無駄な努力をする。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。