他動詞(transitive verb)とは、目的語を必要とする動詞のことです。英語の文を正しく組み立てるためには、他動詞と自動詞の違いを理解することが不可欠です。この記事では、他動詞の意味や使い方についてわかりやすく解説します。
他動詞とは何か?
他動詞(transitive verb)とは、動作の対象(目的語)が必要な動詞のことです。つまり、何に対してその動作を行うのかを明確にする必要があります。
例えば、以下の文を比べてみましょう。
- ✅ I bought a book.
「私は本を買った」という意味。 - ❌ I bought.
「私は買った」だけでは意味が通じない。
このように、「buy(買う)」のような他動詞は、必ず「何を」買ったのかを示す目的語(a book)が必要です。

日本語では「買ったよ~」でも意味が通じますが、英語では目的語がないと通じません。
そのほかの例文もいくつか見てみましょう。
- She likes coffee.
彼女はコーヒーが好きです。 - He bought a new car.
彼は新しい車を買いました。 - They need help.
彼らは助けを必要としています。
どの例文も、動詞(likes, bought, need)の後に「コーヒー」「車」「助け」といった目的語が続いています。このように、他動詞は必ず目的語を必要とする動詞です。

他動詞の使い方とは?
他動詞を使う際には、目的語が必要になるため、「主語+動詞」だけでは文が成立しません。
他動詞の基本構造(SVO)
英語の他動詞は、基本的に以下の語順で使われます。
主語(S)+ 他動詞(V)+ 目的語(O)
- I read a book.
私は本を読みます。 - She ate an apple.
彼女はリンゴを食べた。 - We watched a movie.
私たちは映画を見た。

他動詞の基本構造は「SVO」です。
目的語が2つある場合(SVOO)
一部の他動詞は、目的語を2つ取ることができます。
主語(S)+ 他動詞(V)+ 間接目的語(IO)+ 直接目的語(DO)
- She gave me a present.
彼女は私にプレゼントをくれた。 - He taught us English.
彼は私たちに英語を教えた。
このように、「誰に(間接目的語)」「何を(直接目的語)」の2つの目的語を取ることができる他動詞もあります。「IO」は間接目的語(indirect object)の略で、「DO」は直接目的語(direct object)の略です。
他動詞を使う際のポイント
他動詞を使う際のポイントを振り返りましょう。
- 他動詞は目的語が必要
例:She wrote a letter.(彼女は手紙を書いた。) - 他動詞は目的語がないと意味が不完全
❌ She wrote.(これでは「何を」書いたのかが不明。) - 直接目的語と間接目的語の両方をとることもある
例:She gave me a gift.(彼女は私にプレゼントをくれた。)
代表的な他動詞の例
英語には多くの他動詞があります。以下は代表的なものです。
- buy(買う):I bought a new phone.(私は新しい携帯を買った。)
- eat(食べる):She ate an apple.(彼女はリンゴを食べた。)
- like(好き):He likes coffee.(彼はコーヒーが好きだ。)
- make(作る):They made a cake.(彼らはケーキを作った。)
- need(必要とする):I need help.(私は助けが必要だ。)

そのほかのよく使われる他動詞は以下で紹介しています。

他動詞と自動詞の違い
英語の動詞には「他動詞」と「自動詞」の2種類があります。自動詞は目的語を取らず、それ単体で意味が成立します。
- 他動詞:I play the guitar.(私はギターを弾く。)→ 「何を?」が必要
- 自動詞:I sleep at night.(私は夜に寝ます。)→ 目的語は不要
同じ動詞でも、他動詞と自動詞の両方の使い方を持つものもあります。
- He runs every morning.(彼は毎朝走る。)→ 自動詞
- He runs a restaurant.(彼はレストランを経営している。)→ 他動詞
他動詞 | 自動詞 |
---|---|
She opened the door. 彼女はドアを開けた。 |
The door opened. ドアが開いた。 |
He runs a company. 彼は会社を経営している。 |
He runs fast. 彼は速く走る。 |
I finished my homework. 私は宿題を終えた。 |
The meeting finished. 会議が終わった。 |

目的語が必要なのが他動詞、目的語が必要ないのが自動詞です。

まとめ
この記事では、他動詞の意味と使い方について解説しました。
他動詞とは、目的語を必要とする動詞であり、文の意味を完全にするために「何を」や「誰に」といった情報が必要です。代表的な他動詞には「buy」「eat」「like」などがあり、直接目的語や間接目的語をとることもあります。自動詞との違いを理解することで、より自然な英語の文を作ることができるようになります。英語学習の際には、他動詞と自動詞の区別を意識してみてください。
