日本語で「耳」と言えば、音を聞く器官そのものを指すだけでなく、「耳が痛い話」のように比喩的にも使われます。英語では「ear」という単語が対応します。「She whispered in my ear(彼女は私の耳にささやいた)」や「My ears are cold(耳が冷たい)」のように、体の部位としての意味はシンプルです。
ただし「ear」には比喩的な表現がたくさんあります。「I’m all ears」は直訳すると「私は全部耳です」ですが、実際には「しっかり聞いているよ」という意味です。また「to lend someone your ear」は「話を聞いてあげる」という表現で、相手に寄り添うニュアンスがあります。
面白いのは、感覚や才能を表すときにも使われることです。「She has a good ear for music」は「彼女は音楽の才能がある」という意味になります。耳がいい=感覚が鋭い、というイメージですね。
一方でネガティブな表現もあります。「in one ear and out the other」は「右から左へ聞き流す」という意味です。「It went in one ear and out the other(全然頭に残らなかった)」のように使います。
このように、英語の「ear」は単なる体の一部を表すだけでなく、「聞く姿勢」「感覚」「理解の仕方」を示す表現としても活躍します。日本語の「耳」と同じように、現実と比喩の両方で大事な役割を果たしているんですね。
