日本語の「散策」は、「ぶらぶら歩く」「気分転換に歩く」といった穏やかなイメージがありますよね。英語でも同じようなニュアンスを表す言葉はいくつかありますが、場面によってぴったりくる表現が少しずつ異なります。
もっとも一般的なのは「take a walk」や「go for a walk」です。「I took a walk in the park(公園を散策した)」のように、目的というより「のんびり歩く」こと自体を楽しむときに使います。軽いお出かけの感じにぴったりです。
もう少し情緒のある言い方をしたいときは、「stroll」という単語がよく合います。「stroll」には「ゆっくり歩く」「気ままに歩く」といったニュアンスがあり、「take a stroll along the river(川沿いを散策する)」のように、景色や雰囲気を味わう歩き方を表します。日本語の「散策」にいちばん近い単語かもしれません。
一方、「wander(ワンダー)」は少し違った響きを持っています。意味は「当てもなく歩く」「さまよう」で、「wander around the city(街をぶらぶら歩く)」のように、目的地を決めずに歩き回るときに使われます。「stroll」よりも自由で、探検のような感じがあります。
また、観光地などでは「walking tour(徒歩での観光)」という言い方もあります。ガイド付きの「guided walking tour」などは、まさに英語圏での「散策イベント」です。
つまり、「散策」は、英語では「walk」「stroll」「wander」など、気分や目的に合わせて使い分けます。どの単語も「歩く」という単純な動作に、少しずつ違う景色や気持ちを込めています。英語で散策を表すとき、その日の気分にぴったりな言葉を選ぶのも、ちょっとした楽しみですね。
