日本の「総理大臣」は英語で「Prime Minister(プライム・ミニスター)」と言います。「prime」は「第一の」「最も重要な」、「minister」は「大臣」という意味なので、直訳すると「最も重要な大臣」ということになります。つまり、国の行政のトップを表す言葉です。
英語では国によって政治制度が異なるため、「Prime Minister」という肩書きの持つ意味も少しずつ違います。イギリスや日本、カナダ、オーストラリアなど議会制の国では、国王や天皇のもとで政府を率いる立場が「Prime Minister」です。日本の「内閣総理大臣」は英語で正式に「Prime Minister of Japan」と言い、略して「PM」と呼ばれることもあります。
一方、アメリカには「Prime Minister」は存在せず、国のトップは「President(大統領)」です。この違いから、英語のニュースを読むときには「Prime Minister」と「President」を区別して理解することが大切になります。
また、英語では「the Prime Minister」と定冠詞をつけて呼ぶのが一般的です。たとえば「The Prime Minister visited France(首相がフランスを訪問した)」のように使います。名前と一緒に言う場合は「Prime Minister Kishida(岸田首相)」のように、肩書きを名前の前につけます。
少しかしこまった言い方をするときには「the head of government(政府の長)」という表現もあります。国際会議などでは、この言い方で各国の首相や大統領をまとめて指すこともあります。
つまり、「総理大臣」は単に「Prime Minister」と訳すだけでなく、その国の政治制度や文化の背景を理解して使うと、より正確で自然な英語になります。英語のニュースで「PM」という略語を見かけたら、「あ、これは総理大臣のことなんだ」と思い出してみると、読みやすくなるかもしれませんね。
