「気候」は英語で「climate(クライメット)」と言います。天気を表す「weather」とよく混同されますが、この2つには大きな違いがあります。「weather」は今日や今週といった短い期間の「天気」を指し、「climate」は何十年という長い期間の「その地域の天候の傾向」を表します。
たとえば、「Tokyo has a humid climate(東京は湿った気候だ)」のように言えば、その土地の特徴を説明することができます。一方、「The weather is rainy today(今日は雨の天気だ)」は一時的な状況の話。つまり、天気が日々の「表情」なら、気候はその土地の「性格」と言えるかもしれません。
「climate」という言葉は、最近では環境問題の話でもよく登場します。「climate change(気候変動)」や「global warming(地球温暖化)」といった表現がニュースで頻繁に使われています。特に「climate crisis(気候危機)」という言葉は、単なる変化ではなく、人間社会に深刻な影響を与える段階に来ているという意識を表しています。
また、「climate」は物理的な意味だけでなく、社会的な「雰囲気」や「環境」という比喩でも使われます。「political climate(政治情勢)」「business climate(経済環境)」のように、目に見えない「流れ」や「ムード」を指すこともあります。
このように「climate」は、自然だけでなく社会の変化や人々の心の動きをも表す言葉です。日本語の「気候」というと少し堅く聞こえますが、英語の「climate」にはもっと広く、柔らかな意味合いがあります。
