ハチミツは甘くて黄金色の食べ物。そのイメージは英語でも「やさしさ」や「甘さ」を象徴する言葉として使われています。
たとえば「honey」はそのまま「ハチミツ」ですが、人に呼びかけるときの愛称としても使われます。「How are you, honey?」といえば「元気? ハニー」といった親しい響きに。日本語にするのは難しいですが、「ねえ、あなた」に近いニュアンスですね。
また、「land of milk and honey(ミルクとハチミツの地)」という表現があります。これは旧約聖書に登場するフレーズで、「豊かで恵まれた場所」を意味します。たっぷりのミルクと甘いハチミツは、昔から理想的な繁栄の象徴だったのです。
一方で「honeymoon(ハネムーン)」もハチミツに由来します。語源的には「結婚直後の甘い時期」を「蜜月」と呼んだことから始まりました。いまでは結婚旅行を指す言葉としてすっかり定着していますね。
さらに「you catch more flies with honey than with vinegar(酢よりハチミツでハエを捕まえられる)」ということわざもあります。直訳すると変ですが、意味は「怒るより優しく接したほうが人を動かせる」ということ。甘さの力をうまくたとえた言葉です。
ハチミツの表現には「甘さ」と「豊かさ」がたっぷり詰まっています。次にハチミツをパンにぬるとき、こうしたフレーズを思い出してみると、ちょっと英語の世界が近く感じられるかもしれませんね。