砂糖は甘さの象徴として、英語でもたくさんの表現に使われています。
たとえば「sugarcoat」。直訳すれば「砂糖をまぶす」ですが、実際の意味は「物事をやわらかく言う」「本当の厳しさを隠して伝える」ということ。「Don’t sugarcoat it.」なら「ごまかさずに正直に言って」というニュアンスになります。
また、呼びかけとして「Sugar」が使われることもあります。「Hey, sugar.」は「やあ、ハニー」と同じように甘い愛称。恋人や親しい相手に向ける優しい響きです。
「pour sugar on something(何かに砂糖をかける)」という言い回しも面白いですね。これは「物事を実際より甘く見せる」こと。砂糖のイメージがそのまま「ごまかし」や「飾り立て」に結びついています。
一方で「like taking candy from a baby(赤ちゃんからアメを取るように)」という表現もあります。とても簡単なことを指す比喩で、砂糖菓子が子どもと結びついているのが伝わってきます。
さらに「sugar and spice and everything nice」というフレーズは、昔の童謡に由来していて、「女の子のかわいらしさ」を形容するときに使われます。甘さと香辛料のイメージが、人の性格を語ることばに変わっているんですね。
砂糖の表現には、やさしさや甘さだけでなく、ときには「ごまかし」や「単純さ」といったニュアンスも含まれています。次にコーヒーや紅茶に砂糖を入れるとき、こんな英語表現を思い出すと、少し会話が甘くなるかもしれませんね。