「氷」は英語で「ice」と言います。とても基本的な単語ですが、使い方を見ていくと、単に「冷たい固まり」という以上の広がりを持っています。
まず、日常の中でよく使うのは「some ice(氷を少し)」「ice cubes(氷のキューブ)」などです。飲み物を注文するとき、「with ice」は「氷入りで」、「without ice」は「氷なしで」という意味になります。アメリカでは冷たい飲み物にたっぷり氷を入れるのが普通ですが、イギリスでは氷なしを好む人も多く、文化の違いがちょっと出るところです。
また、「ice」は名詞だけでなく動詞にもなります。「to ice a cake」は「ケーキにアイシングをかける」という意味ですし、「the road is iced over」は「道路が凍っている」を表します。「ice cream(アイスクリーム)」ももちろんここから来ています。
さらに比喩的な表現も多くあります。「break the ice」は直訳すると「氷を割る」ですが、意味は「緊張をほぐす」「打ち解ける」。たとえば初対面の場で話し始めるときに使われます。「His joke helped break the ice(彼の冗談で場が和んだ)」のように使うと自然です。
一方で、「on thin ice(薄氷の上)」という表現は「危険な状況にいる」「一歩間違えれば危ない」という意味になります。氷の上を慎重に歩くイメージから生まれた言い回しです。
こうしてみると、「ice」はただの冷たい物質ではなく、日常の場面から比喩表現まで幅広く使われる言葉です。冷たさの中にも、人間関係や感情を表す豊かな意味が隠れていますね。
