「〇〇言語を話せる人」や「多言語話者」の色々な呼び方

カラフル言語学

今回は「〇〇か国語を話せる人」「〇〇言語話者」などの日本語と英語の呼び方についてご紹介します。

YouTubeでQuizKnock(クイズノック)さんの「【5ヶ国語】問題文に外国語入れまくったクイズ出してみた」という動画を見ていたら、4か国を話せる人をクアドリリンガル(quadrilingual)とご紹介されていたので、その他の複数言語話者の呼び方をまとめてみました。

ごがくねこ
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今回のQuizKnockさんの動画は多言語学習者にとってはとても面白いクイズで、問題文で一時停止しながら見るとより楽しめました。

さて本題です。

「〇〇言語を話せる人」「〇〇か国語を話せる人」「多言語話者」の呼び方です

  • 1言語話者(モノリンガル):Monolingual
  • 2言語話者(バイリンガル):Bilingual
  • 3言語話者(トライリンガル):Trilingual
  • 4言語話者(クアドリリンガル):Quadrilingual
  • 5言語話者(ペンタリンガル):Pentalingual
  • 6言語話者(ヘキサリンガル):Hexalingual
  • 7言語話者(セプタリンガル):Septalingual
  • 8言語話者(オクタリンガル):Octalingual
  • 9言語話者(ノナリンガル):Nonalingual
  • 10言語話者(デカリンガル):Decalingual
  • 11言語話者(アンデカリンガル):Undecalingual
  • 12言語話者(デュオデカリンガル):Duodecalingual
  • 多言語話者(マルチリンガル、ポリグロット):Multilingual, Polyglot

参照:Multilingualism – Wikipediaなど

ごがくねこ
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色々な呼び方がありますね。

名称は必ずしも決まっているわけではなく、ここで紹介した以外にも色々な呼び方があります。

たとえば1言語話者はモノリンガル以外にも、monoglot(モノグロット)とも言います。2言語話者ならdiglot(ダイグロット)、3言語話者ならtriglot(トライグロット)のように「〇〇glot」で表すこともできます。

他にも、たとえば4言語話者はquadrilingual(クアドリリンガル)だけでなく、tetralingual(テトラリンガル)と呼ぶこともあります。呼称に違いがあるのは、ラテン語かギリシャ語由来かで分かれるからです。4言語話者の場合、quadriならラテン語の数字tetraならギリシャ語の数字に由来しています。

一般的に3言語以上話せる人はまとめて多言語話者(マルチリンガル)と呼んでしまうことが多いですよね。そもそも日本のバイリンガルは10%ほどしかいないと言われているので、トライリンガルやクアドリリンガルという言葉を使う機会は殆どないですからね。

ちなみに、社会全体で複数の言語が使われる場合は呼び方が異なります。「南米における2言語教育とダイグロシアの現状」の記事でも書きましたが、

  • 2言語併用社会は、ダイグロシア(diglossia)
  • 3言語併用社会は、トリグロシア(triglossia)
  • 多言語併用社会は、ポリグロシア(polyglossia)

と呼びます。

日本に住んでいると「1国家=1言語」というイメージが強いですが、複数言語が入り乱れるヨーロッパや、先住民言語が今尚残る地域では、多言語併用は非日常的という訳ではありません。私が住んでいた南米でもスペイン語やポルトガル語の旧植民地言語に加え、ケチュア語、アイマラ語、グアラニー語などの先住民言語が共存しています。

ごがくねこ
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そんなこともあり最近では「〇か国語」ではなく「〇言語」という表現も使われるようになっています。

その他、今回のQuizKnockさんの動画で興味深かったことを、あげたらキリがないので一点だけ。

イタリア語では「蝶」をファルファラ(farfalla)と呼びます。

蝶の呼び方は同じロマンス諸語でも、スペイン語はマリポサ(mariposa)、フランス語はパピヨン(papillon)、ポルトガル語はボルボレタ(borboleta)なのでかなり違いがありますね。ロマンス語の生みの親のラテン語の場合は、蝶はパピリオ(papilio)と言うので、もっとも原形が残っているのはフランス語でしょうか。

イタリア語のファルファラも、一応ラテン語のパピリオに由来していますが、

ラテン語 papilio → 古イタリア語 parpaglione → イタリア語 farfalla

出典:farfalla – Wiktionary

のようにpからfに変化しているので他のロマンス諸語から推測するのは難しいですね。

ちなみにスペイン語のmariposaの語源は、『西和中辞典』によれば「María pósate (, descansa en el suelo).」「マリア、止まって(飛ぶのをやめて休みなさい)」という童謡の一句に由来しているそうです。童謡から名前が決まることもあるんですね。

その場合は、他の言語から単語の意味を推測するのは難しくなりますね。

ごがくねこ
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それでは少し長くなってしまったので今回はこのへんで。

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