前置詞付き動詞(prepositional verb)とは?意味と使い方をわかりやすく解説

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前置詞付き動詞(prepositional verb)とは、動詞前置詞がセットで使われ、1つのまとまった意味を表す表現のことです。日常的な英会話でよく使われるため、学習者にとって重要なポイントです。この記事では、前置詞付き動詞の意味や使い方についてわかりやすく解説します。

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前置詞付き動詞とは何か?

前置詞付き動詞(prepositional verb)とは、動詞と前置詞が一緒になって使われる表現のことです。単語ごとの意味ではなく、セットで1つの意味をなすのが特徴です。

たとえば、次のような例があります。

  • look at(〜を見る)
  • listen to(〜を聞く)
  • wait for(〜を待つ)
  • believe in(〜を信じる)
  • depend on(〜に依存する)

これらの動詞は、それぞれ特定の前置詞が組み合わさって意味が完成しています。前置詞のあとには、目的語名詞または代名詞)が続きます。

ごがくねこ
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前置詞は省略できないので、動詞とセットで覚えるのがポイントです。

前置詞付き動詞の使い方や注意点

前置詞付き動詞は、そのまま1つのまとまりとして覚えるのが基本です。使い方を間違えると意味が通じなくなってしまうため、セットで覚えることが大切です。

特定の前置詞が必要な動詞

前置詞付き動詞は、前置詞を省くと意味が変わったり、文法的に間違いになります。

  • ✖ I’m waiting the bus.
    →「for」がないと不自然
  • ○ I’m waiting for the bus.
    (私はバスを待っている)
  • ✖ I listen music.
    →「to」がないと不自然
  • ○ I listen to music.
    (私は音楽を聴く)

前置詞付き動詞は、自動詞に多く、情報を補足するために後ろに前置詞句が続きます。一方、他動詞は前置詞なしに目的語が直接置かれます。

前置詞によって意味が変わる

同じ動詞でも、前置詞が変わると意味も変わることがあります。

  • look at(〜を見る)
  • look for(〜を探す)
  • look after(〜の世話をする)

これらはすべて「look」から始まっていますが、前置詞によって意味が大きく異なります。

ごがくねこ
ごがくねこ

「look for」のような元の動詞とは意味が異なる表現は「句動詞」とも呼ばれます。

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前置詞付き動詞と句動詞の違い

英語には「句動詞(phrasal verb)」という似た表現もありますが、前置詞付き動詞とは少し異なります。

句動詞は、動詞に副詞や前置詞が組み合わさり、元の動詞とは異なる新しい意味を持つ表現です。たとえば「look for」は「探す」、「get over」は「克服する」というように、元の動詞の意味からは推測しにくい場合が多く、イディオム的な性質を持っています。

一方、前置詞付き動詞は、動詞のあとに前置詞が続き、その前置詞が名詞や代名詞を導く形です。たとえば「listen to music」のように、動詞本来の意味が大きく変化しないのが特徴です。

項目 句動詞 前置詞付き動詞
構成 動詞 + 副詞または前置詞 動詞 + 前置詞
目的語 目的語が副詞の間に入ることもある 前置詞の後に必ず目的語が来る
意味 元の動詞から大きく変化することが多い 動詞本来の意味が保たれることが多い
look for, give up, carry out look to, listen to, go to

要約すると、句動詞はイディオム的な意味合いが強いのに対し、前置詞付き動詞は比較的直訳しやすいのが特徴です。両者の違いを見分ける際は、意味が大きく変化しているか、目的語の位置がどこかを確認するとよいでしょう。

  • 句動詞(phrasal verb)
    動詞+副詞/前置詞
    新しい意味を持つイディオム的な表現。
  • 前置詞付き動詞(prepositional verb)
    動詞+前置詞
    前置詞が名詞句を導き、意味の変化が小さい。

また、句動詞は目的語の位置が動詞と副詞の間に入ることもありますが、前置詞付き動詞では必ず前置詞の後に目的語が来ます。

  • 前置詞付き動詞
    例:She looked at the painting.(彼女はその絵を見た)
    →「look at」のあとに目的語が来る
  • 句動詞
    例:He put off the meeting.(彼は会議を延期した)
    例:He put the meeting off.
    →「put off」は目的語の位置が変えられる
ごがくねこ
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句動詞については以下のページもチェックしてみてください。

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前置詞付き動詞を使う際の注意点

前置詞付き動詞を使う際は、次の点に注意しましょう。

  • 前置詞を忘れない
    × listen music
    ○ listen to music
  • 目的語は必ず前置詞の後に置く
    × I music listen to.
    ○ I listen to music.
  • 前置詞を変えると意味が変わることもある
    例:look at(〜を見る)
    例:look for(〜を探す)
    例:look after(〜の世話をする)

よく使われる前置詞付き動詞の例

以下は、英会話でよく登場する前置詞付き動詞のリストです。

  • listen to(〜を聞く)
  • talk about(〜について話す)
  • wait for(〜を待つ)
  • agree with(〜に同意する)
  • belong to(〜に属する)
  • depend on(〜に頼る)
  • pay for(〜の代金を払う)
  • apply for(〜に申し込む)

いくつか例文をみてみましょう。

  • listen to(〜を聞く)
    I often listen to music.
    私はよく音楽を聞きます。
  • talk about(〜について話す)
    They talked about the problem.
    彼らはその問題について話し合った。
  • wait for(〜を待つ)
    I waited for the bus.
    私はバスを待った。
  • agree with(〜に同意する)
    I agree with your opinion.
    あなたの意見に同意します。
  • belong to(〜に属する)
    This book belongs to me.
    この本は私のものです。
ごがくねこ
ごがくねこ

これらを「動詞+前置詞」のペアとして覚えておくのがおすすめです。

まとめ

この記事では、前置詞付き動詞の意味と使い方について紹介しました。

前置詞付き動詞とは、動詞と前置詞がセットになり、1つの意味を成す表現です。日常英会話や英文読解でよく使われるため、セットで覚えることが重要です。また、イディオム的な意味を持つ句動詞との違いを理解することも大切です。英語を学ぶ際は、こうした表現にも意識を向けてみてください。

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