動名詞(gerund)とは、動詞に「-ing」を付けて名詞のように使う形のことです。動名詞は主語や目的語など、さまざまな場面で使われるため、しっかりと理解しておくことが大切です。この記事では、動名詞の意味や使い方についてわかりやすく解説します。
動名詞とは何か?
動名詞(gerund, ジェランド)とは、動詞に「-ing」を付けて名詞の働きをする語のことです。たとえば、以下のような動名詞が挙げられます。
- Swimming is fun.
泳ぐことは楽しい。 - I like reading books.
私は本を読むのが好きです。 - My favorite hobby is painting.
私の好きな趣味は絵を描くことです。
動名詞は主語・目的語・補語として使うことができます。

動名詞は「動詞の意味」を持ちながら「名詞の文法的な働き」を兼ね備えているため、主語・目的語・補語として使えます。
動名詞の使い方や役割とは?
動名詞には文の中でさまざまな使い方や役割があります。
① 主語として使う
動名詞は、文の主語として使うことができます。
- Learning English is fun.
英語を学ぶことは楽しい。 - Traveling abroad is exciting.
海外旅行をすることはワクワクする。 - Eating vegetables is good for your health.
野菜を食べることは健康に良い。

主語としては、「~すること」のように行動や習慣を表現することができます。
② 目的語として使う
動名詞は、特定の動詞の後に置かれ、目的語として使われます。
- I enjoy playing soccer.
私はサッカーをするのを楽しんでいます。 - She admitted making a mistake.
彼女は間違いを犯したことを認めた。
動名詞を目的語に取る動詞には、megafeps(メガフェプス)というものがあります。これは動名詞だけを目的語に取る動詞を覚えるための語呂合わせです。mind(気にする)、enjoy(楽しむ)、give up(諦める)、avoid(避ける)、finish(終える)、escape(免れる)、practice(練習する)、stop(やめる)の頭文字を並べています。

これらの動詞の後ろにはto不定詞は使えず、必ず動名詞が続きます。
- mind(〜を気にする)
- enjoy(〜を楽しむ)
- give up(〜を諦める、やめる)
- avoid(〜を避ける)
- finish(〜を終わらせる)
- escape(〜を免れる)
- practice(〜を練習する)
- stop(〜をやめる)
例文と一緒に覚えましょう。
- I don’t mind waiting for you.
あなたを待つのを気にしません。 - She enjoys swimming in the ocean.
彼女は海で泳ぐのを楽しんでいる。 - He gave up smoking last year.
彼は昨年、喫煙をやめた。 - They avoid meeting each other.
彼らはお互いに会うのを避けている。 - She finished studying at 10 PM.
彼女は午後10時に勉強を終えた。 - He escaped being caught by the police.
彼は警察に捕まるのを免れた。 - I practice speaking English every day.
私は毎日英語を話す練習をしている。 - She stopped talking during the meeting.
彼女は会議中に話すのをやめた。

megafepsは頻出なので、まとめて覚えておくと便利です。
③ 補語として使う
動名詞は、be動詞や他の動詞とともに補語として使われることもあります。
- His favorite hobby is painting.
彼の趣味は絵を描くことだ。 - My job is teaching English.
私の仕事は英語を教えることだ。

この場合、主語と補語はイコールの関係になり、「主語=動名詞」になります。
④ 前置詞の後に使う
英語では、前置詞の後には動名詞が続きます。
- He is good at painting.
彼は絵を描くのが得意だ。 - She is interested in learning Spanish.
彼女はスペイン語を学ぶことに興味がある。 - She left without saying goodbye.
彼女はさよならを言わずに去った。

前置詞の後には「名詞の働きをする語句」しか置けないため、動名詞が使われます。
⑤ 慣用表現として使う
「be used to ~ing」「look forward to ~ing」など、特定の表現では動名詞を使うのが一般的です。
- I am used to waking up early.
私は早起きに慣れている。 - I look forward to meeting you.
あなたにお会いするのを楽しみにしています。

「to」の後に動名詞が来るのは珍しいですが、この場合の「to」は前置詞として使われているため、後ろには動名詞が続きます。
動名詞と不定詞の違い
動名詞(~ing)と不定詞(to+動詞の原形)は、どちらも名詞的な役割を持ちますが、使い分けが必要です。
- 動名詞
⇨ 過去や習慣を表すことが多い
例:I like swimming.(私は泳ぐのが好きだ。) - 不定詞
⇨ 未来の行動や目的を表すことが多い
例:I want to swim.(私は泳ぎたい。)

動名詞の「ing」には現在進行形のように「躍動感がある」とイメージすると覚えやすいです。
- 動名詞:過去・現在・経験・習慣
- 不定詞:未来・目的・希望・意志
動詞によって、動名詞しか取れないもの、不定詞しか取れないもの、どちらも取れるものがありますので注意が必要です。動名詞のみを目的語に取る動詞を覚えるには、「megafeps(メガフェプス)」という語呂合わせで覚えるのがおすすめです。「megafeps」は「mind, enjoy, give up, avoid, finish, escape, postpone, stop」のことです。
基本的に、「mind」「enjoy」「finish」などの動詞は動名詞を目的語に取り、「want」「decide」「hope」などの動詞は不定詞を目的語に取ります。また、「start」「begin」「continue」などの動詞は、動名詞と不定詞の両方を取ることができます。
- 目的語が動名詞:mind, enjoy, finish, avoidなど
- 目的語が不定詞:want, decide, hope, planなど
- 動名詞と不定詞:start, begin, like, continueなど

まとめ
この記事では、動名詞の意味と使い方について解説しました。
動名詞は、動詞に「-ing」をつけて名詞の役割を持たせたもので、主語・目的語・補語・前置詞の後など、さまざまな場面で使われます。目的語に動名詞を取る動詞を覚えるには、「megafeps(メガフェプス)」という語呂合わせがおすすめです。動名詞は日常会話や試験にもよく登場するので、動名詞の使い方をしっかりと理解しておきましょう。