疑問代名詞(interrogative pronoun)とは、質問をするときに使う代名詞のことです。英語では「Who(誰)」「What(何)」「Which(どれ)」などが代表的な例で、日常会話で必須の単語です。この記事では、疑問代名詞の意味や使い方をわかりやすく解説します。
基本品詞10
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疑問代名詞とは何か?
疑問代名詞(interrogative pronoun)とは、「Who(誰?)」や「What(何?)」のように、質問するときに使う代名詞のことです。人や物、選択肢を尋ねるために、名詞の代わりに使います。
代表的な疑問代名詞には以下の5つがあります。
- who:誰(人・主語)
- whom:誰を/に(人・目的語)
- whose:誰の(所有)
- what:何(物事)
- which:どれ(選択肢)
たとえば、以下のように使われます。
- Who is she?
彼女は誰ですか? - Whom did you call?
誰に電話しましたか? - Whose is this bag?
このかばんは誰のものですか? - What is this?
これは何ですか? - Which do you prefer, tea or coffee?
紅茶とコーヒー、どちらが好きですか?

英語の疑問代名詞は、日本語とは異なり、文頭に置くことが多いのが特徴です。
疑問代名詞の使い方や役割とは?
疑問代名詞は、文の主語・目的語・所有格などとして使われます。それぞれの疑問代名詞がどのような構成で使われるのか見ていきましょう。
- 主語として使う:
Who came to the party?
誰がパーティーに来たの? - 目的語として使う:
What did you see?
あなたは何を見たの? - 所有を尋ねる:
Whose is this book?
この本は誰のもの? - 選択を尋ねる:
Which is correct?
どれが正しい?

次に、それぞれの疑問代名詞の使い方を見ていきましょう。
① who(誰)
「who」は、人を主語として尋ねるときに使います。
- Who is your teacher?
あなたの先生は誰? - Who called you?
誰があなたに電話したの?
人を目的語にするときは、本来「whom」を使います(例:Whom did you meet?)。しかし、最近の英語では、目的語にも「who」を使うことが多くなっています。
② whom(誰を/に)
「whom」は、人を目的語として尋ねるときに使います。口語ではあまり使われず、「who」が代用されることが多いです。
- Whom did you invite?
誰を招待したの? - Whom are you talking to?
誰と話しているの?

実際の会話では「Who did you invite?」と表現されることが多くなっています。
③ whose(誰の)
「whose」は、所有を尋ねるときに使います。
- Whose are these?
これらは誰のもの? - Whose is this smartphone?
このスマートフォンは誰のもの?
「Whose book is this?(これは誰の本?)」のように、「whose」が名詞を修飾している場合は、「疑問形容詞(interrogative adjective)」と呼ばれます。

疑問形容詞については後述します。
④ what(何)
「what」は、物や事柄について尋ねるときに使います。主語や目的語としても使えます。
- What is this?
これは何? - What happened?
何が起こったの? - What did you eat?
あなたは何を食べたの?(目的語) - What do you want?
あなたは何が欲しいの?(目的語)
「what」は単独で名詞の代わりをするため、後ろに名詞を伴わない点に注意しましょう。名詞を修飾したい場合は疑問形容詞の「what」を使います(例:What color do you like?)。
⑤ which(どれ)
「which」は、選択肢が限られているときや、明確なときに使います。
- Which do you prefer, coffee or tea?
コーヒーと紅茶、どちらが好き? - Which is your bag?
どれがあなたのカバン?

選択肢がある場面では「what」より「which」のほうが自然です。
疑問代名詞と疑問形容詞の違い
疑問代名詞と似た言葉に、疑問形容詞(interrogative adjective)があります。
疑問代名詞(interrogative pronoun)は、名詞の代わりに使われる代名詞です。名詞を伴わず、単独で使われます。代表的な疑問代名詞には「who, whom, whose, which, what」があります。
疑問形容詞(interrogative adjective)は、名詞を修飾する形容詞です。修飾する名詞の前に必ず置かれます。代表的な疑問形容詞には「which, what, whose」があります。
- 疑問代名詞
Whose is this pen?
このペンは誰のもの?
⇨「Whose」が名詞の代わりに使われている - 疑問形容詞
Whose pen is this?
これは誰のペン?
⇨「Whose」が名詞「pen」を修飾している
1つ目の疑問代名詞の「whose」は、名詞を直接修飾しているのではなく、「このペン」の所有者について尋ねています。2つ目の「whose」は、名詞「pen」を形容詞のように修飾しているので、疑問形容詞になります。

再度、例文で確認してみましょう。
- 疑問代名詞
- What is your name?
- Who won the game?
- 疑問形容詞
- Which color do you prefer?
- Whose bag is this?
疑問代名詞の注意点
疑問代名詞を使う際には、以下の点に注意しましょう。
- 「who」は人を指し、質問の主語として使われる(例:Who is he?)
- 「whom」も人を指すが、目的語として使われる(例:Whom did you call?)
- 「whom」はフォーマルな表現で、日常会話では「who」が使われることが多い。
- 「what」は人ではなく、物や情報を指す。
- 「which」は選択肢があるときに使う(例:Which do you like, A or B?)
- 疑問代名詞と疑問形容詞は使い方が異なる。
疑問代名詞:Which is your book?
疑問形容詞:Which book is yours? - 疑問代名詞は三単現の”s”を付ける。
○ Who wants coffee?
✖ Who want coffee?
まとめ
この記事では、疑問代名詞の意味と使い方について解説しました。
疑問代名詞とは、「誰?」「何?」「どれ?」のように、疑問を表すときに使う代名詞のことです。英語では、「who」「whom」「whose」「what」「which」が代表的な例です。疑問代名詞は、英語の疑問文を作るうえでとても大切な言葉です。それぞれの疑問代名詞がどんな役割を持っているのかを理解し、正しく使えるようになると、英語で質問したり会話したりするときに役立ちます。英語を学ぶときは、疑問代名詞の種類や使い方にもぜひ注目してみてください。