今回のフレーズは「Up to scratch」です。
「Up to scratch」は、直訳すると「傷に達する」となりますが、実際には「基準に達する」「期待に応える」という意味になります。
このフレーズは、何かが期待される基準やレベルに達していることを表現する際に使われます。
例えば、プロジェクトの進捗状況を確認する際に、「Is the report up to scratch?(報告書は基準に達していますか?)」と尋ねることができます。また、料理の出来栄えについて話すときに、「The meal was delicious; it was definitely up to scratch.(食事はおいしくて、期待通りだった)」と言うこともできます。
「Up to scratch」の由来は、19世紀のボクシングにさかのぼります。当時のボクシングでは、試合開始時に選手が地面に描かれた線(scratch)につま先を置く必要がありました。このラインに立つことができる状態、すなわち試合に参加できる状態を「up to scratch」と言いました。一方、「scratch」という言葉は、ほかのスポーツでも使われ、スタートや境界を示すための線(スクラッチライン, scratch line)を指します。「From scratch(最初/ゼロから)」という表現もこの意味からきています。
まとめると、「Up to scratch」は、文字通り「傷に達する」という意味ではなく、何かが基準や期待に応えていることを指します。このフレーズを使うことで、期待されるレベルや標準に達していることを表現することができます。
この「Up to scratch」を使って、何かが期待通りであることを表現する場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
基準に達する。期待に応える。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。