今回のフレーズは「A rolling stone gathers no moss」です。
「A rolling stone gathers no moss」は、直訳すると「転がる石には苔が生えない」となりますが、実際には、「頻繁に変わる人は成功しない」という意味になります。日本語では「転石苔を生ぜず(てんせきこけをしょうぜず)」とも訳されています。
このフレーズは、頻繁に転職や転居する人はキャリア形成の妨げとなるという考えに基づいています。つまり、成功には安定性が重要であるという考えを提示しています。
例えば、転職を繰り返す人について「He’s always moving from job to job. You know what they say, a rolling stone gathers no moss.(彼はいつも仕事を転々としている。転がる石には苔が生えないってよく言うよね)」と言うことができます。
「A rolling stone gathers no moss」の起源は、古代ギリシャやラテン語のことわざにまでさかのぼると考えられています。 コケが静止した石にしか生えないように、頻繁に転職や引っ越しを繰り返す人は、富や人間関係を築きにくいという考え方から生まれました。このフレーズは「継続は力なり」と同様の考えに基づいており、同じ環境における経験蓄積と人脈形成が長期的な成功につながると示唆しています。しかし、変化こそが成長の源であるという反対の考えもあり、視点によって、肯定的にも否定的にも解釈されることがあります。
まとめると、「A rolling stone gathers no moss」は、文字通り「転がる石には苔が生えない」という意味ではなく、頻繁に移動や変化をすることが成長や安定を妨げることを指します。このフレーズを使うことで、安定しない状況が持つリスクやデメリットを表現することができます。一方で、変化こそが成長の源であると考えもあることには留意が必要です。
この「A rolling stone gathers no moss」を使って、安定の重要性や頻繁な変化のリスクを表現する場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
転がる石には苔が生えない。頻繁に変わる人は成功しない。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。