今回のフレーズは「Least said, soonest mended」です。
「Least said, soonest mended」は、直訳すると「言葉が少ないほど、早く修復される」となりますが、実際には「余計なことを言わないほうが、物事は早く収まる」という意味になります。日本語では「口数が少なければ改めるのも容易」と訳されることが多いようです。
このフレーズは、問題が起きたときはあまり話さないほうが早く解決することを表現する際に使われます。
例えば、口論が起きたときに「It’s better not to argue further. Least said, soonest mended.(これ以上口論しない方がいい。言わなければ早く収まる)」と言うことができます。また、誰かの失敗について話しすぎないほうが良いときに、「Let’s not dwell on his mistake. Least said, soonest mended.(彼の失敗についてあまり触れないようにしよう。言わないほうが早く収まる)」と言うこともできます。
「Least said, soonest mended」の正確な起源は不明ですが、話さないほうが問題が解決しやすいという考えは古くからあり、英語圏では少なくとも15世紀頃から使われているようです。特に、イギリスの小説家チャールズ・ディケンズが『デイヴィッド・コパフィールド』(1849-50年)で使用したことで人気を博しました。この表現には類義表現も多く、例えば「The less said, the better(言葉は少ないほどよい)」 や「Speech is silver, silence is golden(雄弁は銀、沈黙は金)」などがあります。
まとめると、「Least said, soonest mended」は、文字通り「言葉が少ないほど、早く修復される」という意味ではなく、余計なことを言わない方が物事が早く収まることを指します。このフレーズを使うことで、トラブルや誤解が発生したときに、黙っている方が良い状況を表現することができます。
この「Least said, soonest mended」を使って、余計なことを言わないほうが状況が早く収まる場面で活用してみてください。
実際の発音もチェックしてみてください
口数が少なければ改めるのも容易。
このシリーズでは、さまざまなことわざ・格言・慣用句・イディオムなどを紹介して解説しています。