主語(subject)とは、「誰が」「何が」その動作を行うのか、またはどんな状態にあるのかを表す言葉です。英文法の中で最も基本的であり大切な要素です。この記事では、主語の意味や使い方についてわかりやすく解説します。
基本品詞10
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主語とは?
主語(subject)とは、文の中で「誰が」「何が」その動作をしているのか、またはどんな状態にあるのかを示す言葉です。日本語の「~は」「~が」にあたります。
たとえば、以下の文を見てみましょう。
- I study English every day.
私は毎日英語を勉強します。 - The cat is sleeping on the sofa.
その猫はソファで寝ている。
これらの文では、「I」や「The cat」が主語で、動作の主体を表しています。主語は通常、名詞や代名詞、名詞句などが使われます。
主語の使い方と特徴
ここでは、英語の主語の使い方や特徴について解説します。
主語は動作の主体を表す
主語は「誰が」または「何が」その動作を行っているのか、つまり動作の主体を表します。
- John eats breakfast every morning.
ジョンは毎朝朝食を食べる。 - The children are playing in the park.
子どもたちは公園で遊んでいる。
英語では、主語を必ず明示します。日本語では「それを食べるよ。」のように主語を省略できますが、英語では「I will eat it.」のように主語を明示します。

主語の明示は英文法の基本ルールです。
主語は状態や存在を表す
主語は動作だけでなく、状態や存在を述べるときにも使われます。
- The cat is sleepy.(状態)
猫は眠そうだ。 - There is a cat on the roof.(存在)
屋根の上に猫がいる。
2つ目の文では、「There」は仮の主語(形式主語)であり、実際の主語は「a cat」です。

形式主語については後述します。
主語で使える品詞や語句
主語で使えるのは名詞だけでなく、動名詞や不定詞、名詞句も主語になります。
- 名詞
Cats are curious.
猫は好奇心が強い。 - 代名詞
We are ready.
私たちは準備ができている。 - 動名詞
Reading is fun.
読書は楽しい。 - 不定詞(to + 動詞の原形)
To swim in the sea is fun.
海で泳ぐことは楽しい。 - 名詞句
Learning a new language takes time.
新しい言語を学ぶのは時間がかかる
主語による動詞の変化
英語の動詞は、主語の数(単数・複数)や人称(1人称・2人称・3人称)によって形が変わります。
数による動詞の変化
主語が単数なら動詞も単数形、主語が複数なら動詞も複数形にします。
- He likes soccer.
彼はサッカーが好きです。 - They like soccer.
彼らはサッカーが好きです。

このルールは「主語と動詞の一致(subject verb agreement)」と呼ばれます。
人称による動詞の変化
主語の人称によっても動詞の形が変わることがあります。特に「be動詞(am, is, are)」は人称ごとに異なる形をとります。
- I am a high school student.
私は高校生です。 - He is a high school student.
彼は高校生です。 - You are a high school student.
あなたは高校生です。

動詞の形が変わるのは英語の特徴です。
形式主語と真主語について
文の流れを自然にするために「It」や「There」などの形式主語(formal subject)が使われることがあります。形式主語とは、仮の主語のことです。
まずは実際の例を見てみましょう。
- It is important to exercise every day.
毎日運動することは重要です。 - There are many people in the room.
部屋にはたくさんの人がいます。
これらの例では、「It」や「There」が形式主語で、仮の主語です。実際の主語(真主語)は「to exercise every day」や「many people」になります。
用語を簡単に説明すると、形式主語(formal subject)とは、「it」や「there」のように、文の形を整えるために使われる「仮の主語」のことです。文の先頭に置かれ、本当の主語は後ろに続きます。真主語(real subject)とは、文の意味の中心となる「実際の主語」です。不定詞や名詞節などで表され、動詞の内容と直接関係します。形式主語の後に置かれることが多いです。
形式主語を使う理由は、不定詞句や長い節が主語になると文が重くなり、読みづらくなるからです。そのため、「it」や「there」などの仮の主語(形式主語)を先に置くことで、文の流れをスムーズにし、わかりやすくしています。

「形式主語=仮の主語」「真主語=実際の主語」です。
主語を使うときの注意点やポイント
英語で主語を使う際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 主語と動詞の一致
主語が単数なら動詞も単数形、主語が複数なら動詞も複数形にします。
例:He likes soccer. / They like soccer. - 形式主語「it」
天気・時間・距離などを表すときに形式主語「it」を使います。
例:It is raining. / It’s 5 o’clock. - There is / are 構文
存在を表すときに形式主語「there」を使います。文法的な主語が後に来ます。
例:There is a book on the table. - 主語の省略
英語は基本的に主語を省略しません。日本語のように「それを食べるよ。」とは言わず、必ず「I will eat it.」のように主語を明示します。 - 主語の省略(命令文)
命令文では主語「you」が省略されます。
例:(You) Sit down. - 主語の省略(話し言葉)
カジュアルな会話では主語を省略することがあります。少し特殊な例です。
例:Going now.
まとめ
この記事では、主語の意味と使い方について解説しました。
主語は、文の中心となる存在であり、誰が・何が行動しているか、あるいは何について述べているかを示す重要な要素です。主語の種類や使い方、形式主語などを理解することで、英語の文章構造がよりクリアに見えてきます。英語学習を進める際には、ぜひ主語の働きに注目してみてください。