日本語の「略語」にあたる英語は「abbreviation(アブリヴィエイション)」です。長い言葉を短くして使う形のことで、英語では日常的にとても多く使われています。メールやSNS、ビジネス文書など、どんな場面でも略語は登場します。
たとえば「TV」は「television」の略、「info」は「information」の略です。こうした短縮は単語の一部を省くタイプで、「abbreviation」と呼ばれます。一方で、単語の頭文字を取ってできたものは「acronym(アクロニム)」または「initialism(イニシャリズム)」と呼ばれます。
「NASA(National Aeronautics and Space Administration)」や「UN(United Nations)」のように一つの言葉として発音するものは「acronym」、「BBC(British Broadcasting Corporation)」のように一文字ずつ読むものは「initialism」です。どちらも「略語」には違いありませんが、読み方で区別されます。
また、SNSではくだけた略語が多く使われます。「LOL(laugh out loud:笑う)」「BTW(by the way:ところで)」「OMG(oh my god)」などが代表的です。これらは文章を短くするだけでなく、感情やテンポを伝える働きもあります。
一方、ビジネスや学術の世界でも略語は欠かせません。「CEO(最高経営責任者)」「AI(人工知能)」「FAQ(よくある質問)」などは、日本語でも毎日のように目にする言葉ばかりです。
略語は「省略」ではありますが、同時に「共有の合図」でもあります。相手がその略語を理解していることを前提に使うため、言語の中に小さな文化が生まれているとも言えます。英語の略語を学ぶことは、英語そのものだけでなく、その背景にあるコミュニケーションのスタイルを知ることにもつながるんですね。
