複合名詞(compound noun)とは、2つ以上の語を組み合わせた表現です。日常英語の中でも非常によく使われるので、語彙力を高めるうえで重要なポイントとなります。この記事では、複合名詞の意味や使い方をわかりやすく解説します。
複合名詞とは何か?
複合名詞(compound noun)とは、2つ以上の語を組み合わせた名詞のことです。2つ合わせて1つの名詞として機能します。
たとえば、以下のような複合名詞があります。
- tooth + brush → toothbrush(歯ブラシ)
- coffee + shop → coffee shop(喫茶店)
- high + school → high school(高校)
- bus + stop → bus stop(バス停)
基本的に、最初の単語が後ろの単語を説明しています。たとえば、「toothbrush」は「brush(ブラシ)」がメインで、最初の単語「tooth(歯)」が「どんなブラシか」を教えています。

名詞がまとまっているとわかれば、文章の意味がつかみやすくなります。
複合名詞の3つの種類
複合名詞には次の3つの種類があります。それぞれ順番に見ていきましょう。
- クローズ形式(closed form)
- ハイフン形式(hyphenated form)
- オープン形式(open form)
① クローズ形式(closed form)
2つの語を完全につなげて1つの単語として表記するパターンです。
- notebook(ノート)
- football(サッカー)
- haircut(散髪/髪型)

このタイプは、1つの名詞だと判別しやすいですね。
② ハイフン形式(hyphenated form)
2つの語をハイフン(-)でつなげる場合もあります。
- mother-in-law(義母)
- check-in(チェックイン)
- six-pack(6個入り)

ハイフンがあることで複合語だと分かりやすくなっています。
ハイフンの有無は文脈によって異なります。たとえば、「check-in」は名詞や形容詞として使うときはハイフンがありますが、動詞の場合はハイフンなしで使われます(例:I will check in at 3 PM)。
③ オープン形式(open form)
2つの語をスペースで区切って書くパターンです。意味的に1つの名詞とみなされます。
- ice cream(アイスクリーム)
- post office(郵便局)
- bus stop(バス停)

このタイプは、単語が離れているので、セットで覚える必要があります。
複合名詞の3つの種類を簡潔にまとめました。
- クローズ形式(closed form)
⇨ 2つの語を完全につなぐ
例:notebook、football - ハイフン形式(hyphenated form)
⇨ 2つの語をハイフンでつなぐ
例:mother-in-law、check-in - オープン形式(open form)
⇨ 2つの語をスペースで離す
例:post office、ice cream
複合名詞の組み合わせパターン
複合名詞には、いくつかの典型的な組み合わせパターンがあります。
① 名詞+名詞
最も一般的なパターン。前の名詞が後ろの名詞を修飾します。
- bedroom(寝室)
- airport(空港)
- school bus(スクールバス)
- office chair(オフィスチェア)
② 形容詞+名詞
形容詞が名詞を修飾するパターン。こちらも典型的。
- high school(高校)
- heavy rain(大雨)
- whiteboard(ホワイトボード)
- software(ソフトウェア)
③ 動詞+名詞
動詞や動名詞(‐ing形)が前に来て機能や目的を表します。
- swimming pool(プール)
- shopping mall(ショッピングモール)
- running shoes(ランニングシューズ)
- washing machine(洗濯機)
④ 前置詞+名詞
前置詞が名詞の前に来るパターン。
- overcoat(オーバーコート)
- underworld(地下世界)
- afterthought(後から思いついた考え)
⑤ 名詞+動詞
名詞の後ろに動詞や動名詞(‑ing形)を続けて、行為や状態を表すパターン。
- haircut(散髪/髪型)
- handwriting(手書き)
- sightseeing(観光)

このようなのパターンを覚えておくと、知らない単語も推測しやすくなります。
複合名詞の使い方の注意点
複合名詞を使う際にはいくつかの注意点があります。
- 複合名詞は3種類ある
① 一語で書く(toothbrush)
② ハイフンでつなぐ(mother-in-law)
③ スペースで区切る(coffee shop) - 意味の中心は後ろの語が担う
例:car key → 「鍵」が主体 - 最初の語は後ろの語を修飾する
例:book cover → どんなカバーかを説明 - 複数形にするのは意味の中心となる最後の語
例:bookshelf → bookshelves、bus stop → bus stops
複合名詞(compound noun)と集合名詞(collective noun)は、名前が似ていますが意味は全く異なります。複合名詞は二つの語を組み合わせた名詞で、集合名詞は複数のものを一つのグループとして表す名詞です。

複合名詞のポイントを整理して、英語力の向上につなげてください。
まとめ
この記事では、複合名詞(compound noun)の意味と使い方について解説しました。
複合名詞は、2つ以上の語を組み合わせて新しい意味を作る名詞で、英語では非常に多く使われています。複合名詞の種類(1語、ハイフン、スペース)や組み合わせのパターンを理解しておくことで、英語の語彙力と読解力がぐんと高まります。英語学習の中で複合名詞を見かけたら、その構造と意味に注目してみてください。