食べ物は人の暮らしに欠かせないものだからこそ、ことわざや表現にもよく登場します。英語でも同じで、日常の食材が人生の知恵やユーモアを伝える役割を果たしています。
たとえば「You are what you eat(あなたは食べたものでできている)」という表現。直訳すると少し不思議ですが、「食べるものが健康や性格を形作る」という意味で、食習慣の大切さをシンプルに伝えています。
また、「Don’t cry over spilled milk(こぼれたミルクを嘆くな)」という言い回しも有名です。日本語でいう「覆水盆に返らず」と同じで、「すでに起きてしまったことを悔やんでも仕方がない」という教えを、身近なミルクで表しています。
ほかにも「apple of one’s eye(目の中に入れても痛くないほど大切な存在)」や、「bring home the bacon(家計を支える、稼ぐ)」といった表現があります。りんごやベーコンなど、日常の食べ物が比喩的に使われ、愛情や生活のリアルさを表しているのが面白いですよね。
こうしたことわざやイディオムを学ぶと、単語そのもの以上に、英語を使う人々の価値観や暮らしぶりが見えてきます。「なんでミルク?」「なぜベーコン?」と疑問に思ったら、その背景を調べてみると新しい発見があるはずです。
食べ物はお腹を満たすだけでなく、言葉の中でも心を豊かにしてくれる存在。英語の食べ物表現を味わいながら学ぶのも、ちょっとした楽しみになるかもしれませんね。