今回は、スペイン語のQuieroとQuisieraの違いについて、例文付きで解説します。
quieroとquisieraは動詞のquerer(~したい)の活用形です。どちらも何かしたいという意志を表していますが、ニュアンスが微妙に異なります。
- quiero(直説法現在)
~したい、直接的
I want to … - quisiera(接続法過去)
~したいのですが、間接的、丁寧
I would like to …
quieroは「~したい」、quisieraは「~したいのですが」という意味になります。英語だと、quieroは「I want to …」、quisieraは「I would like to …」にあたります。
quisieraはquieroと比べると、より丁寧な表現になります。そのため、何かをお願いする時によく使います。
- Quiero pedir un taxi.
タクシーを手配したい。 - Quisiera pedir un taxi.
タクシーを手配したいのですが。
また、qusieraはより間接的な表現にもなります。
- Quiero hablar contigo un momento.
少し君と話がしたい。 - Quisiera hablar contigo un momento.
少し君と話がしたいんだけど。
例文を比べてみると、quieroの方が自分の気持ちをストレートに伝えていて直接的です。quisieraは「話がしたいんだけど」のように、間接的な表現になっています。場合によっては、少し婉曲的だったり遠回しな言い方になることもありますが、どちらが正しい表現というわけではないので、状況に応じて使い分けたいですね。
quisieraは、quieroより間接的な表現ということで、実現できないような場合にも使える表現です。例えば、Yo quisiera ir, pero no puedo.(行きたいんだけど、行けない)のように、「行きたいんだけどなあ」というようなニュアンスを出すことができます。
- Quiero viajar a España.
スペインへ旅行に行きたい。 - Quisiera viajar a España.
スペインへ旅行に行きたいんだけどな。
最後に、辞書や参考書などを見てみると、quisieraは「接続法過去」と書いてあるので何だか難しそうですが、初めのうちはあまり気にしないことをおすすめします。会話において重要なのは、quieroは「~したい」、quisieraは「~したいのですが」という意味があるということで、「quisieraは接続法過去」ということではありませんからね。
皆さんのスペイン語学習の一助になれば幸いです。
- quiero:~したい、直接的、I want to …
- quisiera:~したいのですが、間接的、婉曲的、丁寧、I would like to …