英語の接尾辞-erと-eeの違い【する/される人】

column雑学・コラム

以前「interviewerとintervieweeの違い」や「employerとemployeeの違い」についてまとめました。語尾の-erと-eeは、どちらも「人」に関する単語を作りますが、意味が正反対になることがあるので注意が必要です。そこで今回は、接尾辞の-erと-eeの語源や意味の違いについて振り返ります。

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接尾辞-erの意味と語源

接尾辞の-erは「~する人、出身者、居住者、関係者、職業」など、人に関する様々な名詞を作ります。

  • する人:speaker(話す人)、reader(読者)、adviser(助言者)
  • 出身者/居住者:New Yorker(ニューヨーク住民)、 villager(村人)
  • 関係者/職業:banker(銀行家)、trader(商人)、farmer(農場主)、customer(顧客)

-erは古くから(古英語や中英語から)使われている接尾辞で、「人」を作る以外にも様々な意味や由来を持っています。例えば、cooker(炊事道具)のような「」に関する名詞、glitter(きらきら輝く)のような「反復」を表す動詞、former(前の)のような「比較級」を表す形容詞や副詞を作る働きがあります。結果的に、現在はどれも-erで表記されているだけで、それぞれ異なる経緯や意味を持っています。

「人」を作る接尾辞-erはゲルマン語に由来しています。語源を振り返ると、古英語の-ere、西ゲルマン祖語/ゲルマン祖語の*-ari等に由来し、この接尾辞はドイツ語やオランダ語の-erのように、その他のゲルマン語派の言語にも引き継がれています。

  • 英語:-er
  • ドイツ語:-er
  • オランダ語:-er
  • デンマーク語:-ere
  • スウェーデン語:-are

ヨーロッパに同じもしくは似ているスペルの単語が多いのは、もともと同じ言語から派生したことが一因です(参照:ヨーロッパの言語に同じ単語が多い3つの理由)。多言語を学ぶ際にはこのような特性を生かして、類似している単語から覚えると効率的ですね。

ゲルマン語に由来する伝統的とも言える-erは、古くから英語で使われてきたネイティブワード(native word)と組み合わさってきました。例えば、baker(パン屋)、beginner(初心者)、leader(指導者)などは語根も接尾辞もゲルマン語由来です。ただ、-erは汎用性が高いこともあり、ラテン語系の単語とも結びついています。例えば、interviewer(会見者)のinterview(会見する)や、 researcher(研究者)のresearch(研究)はフランス語・ラテン語由来の名詞です。これらの単語の構造からも、英語が外部から多大な影響を受けてきたのが垣間見えますね。

接尾辞-eeの意味と語源

接尾辞の-eeは「する/される人」を意味する動作主名詞を作ります。

  • する人:attendee(出席する人)、absentee(欠席する人)
  • される人:trainee(訓練を受ける人)、appointee(任命された人)

-eeは「される人」というイメージが強いですが、「する人」という意味も持っています。

語源を遡ると、英語の-eeは、アングロフランス語の-éや古フランス語の-ee等に由来します。更に遡るとラテン語の-atusなどに由来し、動詞や人を作る英語の接尾辞-ateと同族になります。アングロフランス語(Anglo-French)は、アングロ=ノルマン語(Anglo-Norman)とも呼ばれ、1066年のノルマンコンクエストによってノルマン語と英語から形成された言語です。11世紀以降、イングランドで話されるようになりました。ゲルマン語系の-erと比べると、比較的に後発の接尾辞になります。そのため既にあった「する人」を意味する接尾辞に対して、「される人」という反対の意味で使われ始めました。また、フランス語の-é/-eeは動詞から過去分詞を作る働きがあり、もともと受け身を表す言葉だったことも「される人」を意味するようになった一因です。

反対の意味になる-erと-eeの単語

-er(する人)と-ee(される人)の組み合わせで反対の意味になるものには以下のような例があります。

  • interviewer/インタビューする人
    interviewee/インタビューされる人
  • employer/雇い主
    employee/従業員
  • examiner/試験官
    examinee/受験者
  • trainer/訓練する人
    trainee/訓練される人
  • appointer/任命者
    appointee/任命された人
  • payer/支払人
    payee/受取人

このような組み合わせの場合、er=する人、ee=される人という意味になります。意味に困ったら語尾で判断すると分かりやすいですね。

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まとめ

今回は接尾辞の-erと-eeの語源や意味の違いについて振り返りました。

  • -er:ゲルマン語由来。~する人/出身者/居住者/関係者/職業を作る。この他にも様々な動詞・名詞・形容詞・副詞を作る。
  • -ee:ラテン語由来。~する/される人を作る。

どちらも「する人」という意味がありますが、-eeは-erと対比すると「される人」という意味にもなります。それぞれの単語集については以下のリンクからご覧ください。

参照:語尾が「-er」で終わる英単語 
参照:語尾が「-ee」で終わる英単語

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