スペイン語は世界21か国の公用語、総話者数5億人以上の超グローバル言語です。そのため、1つの言葉にも地域によって色々な呼び方があります。今回はスペイン語の色々な「スナック菓子」の呼び名をご紹介します。
スペイン語でもsnacksは通じる!
スペイン語で「スナック菓子」を意味する一般的な単語は英語由来のsnacksです。
カナ発音 : (エ)スナック
日本語でも英語由来のスナックが使われているように、スペイン語でも基本的にsnacksで通じます。英語のsnackの意味や語源を振り返ると、「軽食、間食、おやつ」を意味する言葉で、オランダ語で「急につかむ、かみつく」を意味する「snacken」という言葉に由来しています。「急につかむ」という意味が変化して、18~19世紀頃から「急いで食べる、軽食をする」という意味で使われ始め、現在では「スナック菓子」のことも意味するようになりました。
参考:snack (n.) – Online Etymology Dictionary
スペイン語のスナック菓子は呼び方が豊富!
スペイン語圏の「スナック菓子」の呼び方をまとめました。
- スペイン:aperitivos, picoteo, tapas, pinchos
- メキシコ:aperitivos, botanas, chucherías
- コロンビア:aperitivos, pasabocas, chucherías
- ベネズエラ:snacks, aperitivos, pasapalos, chucherías
- チリ:snacks, picoteo
- コスタリカ:snacks, picaritas
- アルゼンチン:snacks, picada, copetín
- ウルグアイ:picada, bocaditos, copetín
- ペルー:piqueo
- エクアドル:chuchería, piqueo
- キューバ:chucherías
- グアテマラ:chucherías, boquitas
- エルサルバドル:churritos, boquitas
本当に多いですね!ただ、この区分は絶対ではなく、シンプルにsnacksと呼ぶ場合もあります。なるべく多くの国で使われている単語を探してみると、snacks、aperitivos、chucheríasがよく使われているようです。
スペイン、メキシコ、コロンビアなどでは「aperitivos(アペリティボス)」も使われています。apertivosは「食前酒、前菜」などを意味する言葉です。
メキシコ、コロンビア、ベネズエラ、エクアドル、キューバ、グアテマラなどでは「chucherías(チュチェリアス)」とも呼ばれています。chuchería(s)は「小物、スナック、軽食」などの意味があります。
メキシコでは「botanas(ボタナス)」とも呼ばれています。botanasは中南米などでは「おつまみ、前菜」などの意味で使われています。
アルゼンチンやウルグアイで使われている「copetín(コペティン)」はラテンアメリカでは「カクテル、食前酒」などの意味で使われています。
スペインやチリで使われている「picoteo(ピコテオ)」は「口ばしでつつくこと、つまみ食い」などの意味があります。
本当に色々な呼び方がありますが、どの言葉も「軽くつまむこと、軽食する、おつまみ」などを意味する言葉が使われています。スペイン語は実に多様なので、今回紹介した単語以外の呼び方もあると思いますし、世代によっても使われやすい言葉は変わってきます。スペイン語圏の人と話す際には、どの言葉が使われているのかチェックしてみるのも違いが楽しめて面白いかもしれませんね。
ちなみに「お菓子全般」はdulce(ドゥルセ)と言います。デザートやお菓子に関するスペイン語の単語は別の記事でまとめているのでよければ下記リンクからご覧ください。