スペイン語の曜日の由来や語源を知ろう!

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スペイン語の曜日は、スペイン語を学ぶうえでとても重要ですが、その名前には面白い歴史や背景が隠れています。スペイン語の曜日の多くは、ローマ神話や天体に由来していて、さらにキリスト教やユダヤ教の影響も受けています。こうした由来を知ることで、単語を覚える際により楽しく、効果的に記憶できるようになると思います。

ごがくねこ
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この記事では、スペイン語の曜日の由来や語源について解説します。

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スペイン語の曜日の由来と語源

スペイン語の曜日の多くは、古代ローマの神々や天体に由来しています。ローマ人は、空に見える七つの主要な天体(太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星)を神々と結びつけ、それぞれの神の名前を曜日に採用しました。

Lunes(月曜日) – 月の神「ルナ」

スペイン語の「lunes」は、ラテン語の「dies Lunae(ディエス・ルナエ)」に由来し、「月の日」という意味があります。「luna」はラテン語で「月」を意味し、ローマ神話では月の女神ルナ(Luna)として崇められていました。夜空を照らし、潮の満ち引きにも影響を与える月は、神秘的で特別な存在と考えられていました。

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Martes(火曜日) – 戦いの神「マルス」

スペイン語の「martes」は、ラテン語の「dies Martis(ディエス・マルティス)」に由来し、「マルスの日」という意味があります。マルス(Mars)はローマ神話における戦いの神で、勇気や力強さの象徴です。英語では「マーズ」と呼ばれています。ローマ人にとってマルスはとても重要な神で、軍事や戦争に深く関わる存在でした。

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Miércoles(水曜日) – 商業と旅の神「メルクリウス」

スペイン語の「miércoles」は、ラテン語の「dies Mercurii(ディエス・メルクリイ)」に由来し、「メルクリウスの日」という意味があります。メルクリウス(Mercurius)は商人や旅人、伝達を司る神で、俊敏さを象徴する存在です、メルクリウスは、英語ではマーキュリー(Mercury)として知られいます。

ちなみに、英語のWednesday(水曜日)は、ゲルマン神話のオーディン(Woden)に由来しています。ゲルマン人がローマ文化に触れた際、マーキュリーとオーデンを同一視したそうです。このような解釈は、「Interpretatio germanica(ゲルマン解釈)」と呼ばれています。
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Jueves(木曜日) – 最高神「ジュピター」

スペイン語の「jueves」は、ラテン語の「dies Jovis(ディエス・ヨヴィス)」に由来し、「ユピテルの日」という意味があります。「Jovis」はローマ神話の最高神ユピテル(Júpiter)を指していて、英語ではジュピター(Jupiter)と呼ばれています。ユピテルは雷と空を支配する神で、ギリシャ神話のゼウスと同一視され、権力や正義の象徴とされました。

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Viernes(金曜日) – 愛の女神「ウェヌス」

スペイン語の「viernes」は、ラテン語の「dies Veneris(ディエス・ウェネリス)」に由来し、「ウェヌスの日」という意味があります。英語ではヴィーナス(Venus)と呼ばれています。ウェヌス(Venus)は愛と美、豊穣の女神で、ギリシャ神話のアフロディーテに相当します。その名前は「魅力」や「ロマンス」を連想させるため、金曜日は恋愛を楽しむ日とされることもあります。

スペイン語の「viernes」の意味と由来:金曜日の隠れた物語
スペイン語の「viernes」は金曜日を意味するだけでなく、古代の神話や天文学と深く結びついています…

Sábado(土曜日) – ユダヤ教の「安息日」

スペイン語の「sábado」は、ラテン語の「sabbătum」、さらにヘブライ語の「Shabat(シャバット)」に由来しています。「シャバット」は「休む」や「仕事をやめる」という意味があり、ユダヤ教における「安息日」のことを指します。ユダヤ教では、土曜日は仕事をせずに神を礼拝し、休息する神聖な日とされており、スペイン語の「sábado」もこの伝統から名付けられました。

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Domingo(日曜日) – キリスト教の「主の日」

スペイン語の「domingo」は、ラテン語の「dies Dominicus(ディエス・ドミニクス)」に由来し、「主の日」という意味があります。キリスト教では、日曜日はイエス・キリストの復活を祝う神聖な日とされ、礼拝が行われます。ローマ帝国時代には「太陽の日(dies Solis)」と呼ばれていた日曜日ですがが、キリスト教の影響を受けて「主の日(dies Dominicus)」に改められました。

コンスタンティヌス帝(在位306-337年)は依然として「dies Solis(太陽の日)」という呼び名を使っていましたが、380年にテオドシウス1世がキリスト教を国教化し、383年には正式に「dies Dominicus(主の日)」に置き換えられました。この変化は、太陽崇拝からキリスト教への移行を示していて、「domenica(イタリア語)」や「domingo(スペイン語)」といった現代のロマンス語にも影響を与えています。
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スペイン語の曜日の歴史的背景 – ローマ帝国から現代へ

ローマ帝国では、曜日の名前はギリシャ文化の影響を受けて確立されました。古代ギリシャ人は、当時知られていた七つの天体(太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星)にちなんで曜日を名付けていました。ローマ人はこの考え方を取り入れ、ギリシャの神々と自分たちの神々を結びつけることで解釈しました。このような解釈の仕方は「ローマ的解釈(interpretatio romana)」と呼ばれています。

たとえば、天体とローマ神話、ギリシャ神話の名前の関係は以下のようになります。

天体 ローマ神話 ギリシャ神話
ルナ セレネ
火星 マルス アレス
水星 メルクリウス ヘルメス
木星 ユピテル ゼウス
金星 ウェヌス アフロディーテ
土星 サトゥルヌス クロノス
太陽 ソル ヘリオス

この考え方がローマ人によって受け継がれ、さらにユダヤ教やキリスト教の影響を受けることで、現在のスペイン語の曜日名が定着しました。特に、土曜日と日曜日の名前には宗教的な要素が強く、神をたたえる意味が込められています。

まとめ

スペイン語の曜日の名前は、ローマ神話の神々や天体に由来していて、ユダヤ教やキリスト教の影響も受けています。

  • lunes(月曜日) – 月の女神ルナ
  • martes(火曜日) – 戦いの神マルス
  • miércoles(水曜日) – 商業の神メルクリウス
  • jueves(木曜日) – 主神ジュピター
  • viernes(金曜日) – 愛の女神ウェヌス
  • sábado(土曜日) – ユダヤ教の安息日
  • domingo(日曜日) – キリスト教の主の日

スペイン語の曜日には、神話や宗教が深く関わっていますが、その背景を知ることで、単なる単語として覚えるだけでなく、歴史や文化への理解も深めることができます。

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次にスペイン語で曜日を使うときは、その由来をぜひ思い出してみてください!

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