英語とスペイン語の同時学習は「空似言葉の罠」に気を付けよう

青空スペイン語の勉強方法

スペイン語と英語は似ている単語が多いので同時に勉強すると効率的です。例えばusual(通常の)やpopular(人気の)はスペルと意味がほぼ一致しています。

スペイン語と英語の似ている単語【まとめ】
この記事は「スペイン語と英語の似ている単語」のまとめ記事です。…

ですが落とし穴もあり、スペルが似ているけど実は意味が違う単語には注意が必要です。言語学ではそのような単語を空似言葉(false friends)と呼んでいます。

そこで今回は、英語とスペイン語の空似言葉について解説したいと思います。

スペイン語と英語の間違えやすい単語一覧
動詞名詞① 形容詞副詞
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英西同時学習は空似言葉に注意!

そもそも空似言葉とは、スペルが似ているけど意味が違う単語のことです。

英語ではfalse friendsと呼ばれていて、日本語では「空似言葉」「偽りの友」「偽の友達」などと訳されています。

 空似言葉で有名な例がlibrary(図書館)です。

英単語のlibraryは、もともとラテン語の「(liber)」や「本棚(librarium)」という言葉に由来しています。この言葉はスペイン語やフランス語などのロマンス諸語では「書店」という意味で引き継がれています。

英語    :library 図書館
スペイン語 :librería 書店
イタリア語 :libreria 書店
フランス語 :librairie 書店
ポルトガル語:livraria 書店

語源が同じ単語なので、どの言語でもスペルが似ていますね。ただ英語だけ意味が仲間外れです。図書館と書店はどちらも本に関係する言葉なのでより紛らわしいですね。

ごがくねこ
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ちなみに、英語で書店はbookshopやbookstore、スペイン語で図書館はbibliotecaといいます。英語のlibraryは図書館以外にも、蔵書や書庫などの意味はあります。

オンライン語源辞典のOnline Etymology Dictionaryによれば、英語のlibraryは14世紀ごろに古フランス語を経由して伝わりました。

ラテン語のlibrarium(本棚)→ 古フランス語のlibrairie(本のコレクション)→ 英語のlibrary(図書館)

参照:library (n.) – Online Etymology Dictionary

ごがくねこ
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伝言ゲームみたいに、ラテン語、フランス語、英語と単語が伝わっていく途中で、意味が微妙にずれていったイメージですね。

単語が他の言語に伝わる過程で意味やスペルがずれることはよくある現象で、日本語の場合でもノートパソコンやカルテなどのカナカナ語は、本来の意味とは異なるため和製外来語とも呼ばれています。ちなみにノートパソコンは英語ではlaptop、カルテはドイツ語の「カード(Karte)」という言葉に由来しますが、ドイツ語では「診療記録」という意味はありません。誤用がそのまま定着しました。

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さて、スペイン語ですが、スペイン語は俗ラテン語(話し言葉のラテン語)から誕生した言語なので、ラテン語から多くの単語が継承されています。簡単に言うと、スペイン語にとってラテン語は親のような存在といえます。

その他のスペイン語の歴史についてはこちらでまとめています。

スペイン語の歴史を簡単に振り返る|ラテン語からロマンス諸語まで
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一方、英語もラテン語から30%近くの単語を借用しているとされています。これには様々な理由がありますが、11世紀にイングランドがノルマン人の支配下に置かれた際に、フランス語の単語が英語に流入したことが一因です。フランス語の祖先もラテン語です。

更なる詳細については以下でまとめています。

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ごがくねこ
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ヨーロッパ言語は本当に混ざり合っていますね。

そのようなこともあり、間接的にですが英語とスペイン語は同じ語源の「同根語(cognate)」がたくさんあり、「語彙の共通度(lexical-similarity)」が高くなっているわけです。

ですが注意したい点があり、すべての同根語が同じ意味というわけではありません。たとえばラテン語に由来する英単語のいくつかは、古フランス語を経由して伝わったため、本来の意味から変わってしまったケースがあるからです。

ごがくねこ
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そのため英語とスペイン語の同時学習は空似言葉に注意する必要もあるわけです。

英語とスペイン語の代表的な空似言葉

実際に間違えやすい英語とスペイン語の空似言葉をいくつか紹介したいと思います。

英:realizeと西:realizar

スペイン語や英語ネイティブにとっても間違いやすい例としてよく言及されるのが、rezalizerealizarです。

2つの単語の意味は以下の通りです。

英語 realize:実現する、理解する、気付く
西語 realizar:実現する、実行する

どちらも「実現する」という意味では共通していますが、注意したいのは、スペイン語のrealizarには「理解する」や「気付く」という意味がないことです。

スペイン語で「気付く」はdarse cuenta、「理解する」はcomprenderが対応語です。また英語のrealizeにも一応「実行する」という意味はあることはありますが、対応語はcarry outです。

まとめると以下のようになります。

実現する =  realize = 西 realizar
気が付く =  realize = 西 darse cuenta
理解する =  realize = 西 comprender
実行する =  carry out = 西 realizar

語源をさかのぼると、どちらもラテン語のrealis(実在の)という単語に由来しています。英語とスペイン語で同じ意味があるのはもともと同じ単語だったからです。

英語のrealizeが「気付く」という意味で使われ始めたのはいつごろからなんでしょう。

Online Etymology Dictionaryによると、17世紀頃にフランス語のréaliser(実現する)を経由して英語になったそうです。その後については諸説ありますが、「make real in the mind」つまり「心の中で実現する」という意味に変化し、現在では「気付く」を意味するようになりました。

ごがくねこ
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「実現する」と「気が付く」という言葉は全く無関係ではないんですね。単語の意味が変化した歴史を辿っていくと、関係性が見えてきて面白いですね。

英:actualと西:actual

スペルが全く同じactualも間違いやすい例です。

英語 actual:実際の、実在の
西語 actual:現在の、現代の

英語のactualにも「現在の、現行の」という意味がないわけではありませんが、よく使われる用法は「実際の、実在の」という意味で、「現在の」に対応する語はpresentです。

まとめると以下になります。

実際の =  actual = 西 real
実在の =  actual = 西 real
現在の =  present = 西 actual

語源をさかのぼると、どちらのactualもラテン語のactus(行為、行い)という言葉に由来してますが、このラテン語のactusは、英語のactやスペイン語のactoとも同じ語源です。

ごがくねこ
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英語とスペイン語を勉強する際には気を付けてくださいね。

その他の英語とスペイン語の間違えやすい単語は別の記事でまとめているので英西同時学習の参考にしてください。

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まとめ

今回は、英語とスペイン語を同時に学ぶ際の注意点として、スペルが似ているけど実は意味が違う単語についてご紹介しました。言語学では空似言葉(false friends)と呼んでいます。

英語とスペイン語の空似言葉の代表例は、英語のlibrary(図書館)とスペイン語のlibrería(書店)です。どちらも同じ語源ですが、違う意味で使われています。

英語とドイツ語・フランス語・イタリア語の空似言葉については以下のの記事でまとめています。

英語や外国語が通じない原因?空似言葉(false friends)とは
アルバイトやコンセントなどの和製外来語は、日本でしか意味が通じないので「空似言葉」とも呼ばれています…
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