以前「interviewerとintervieweeの違い」や「employerとemployeeの違い」についてまとめました。接尾辞の-erと-eeは、どちらも「人」に関する単語を作りますが、意味が正反対になることがあるので注意が必要です。そこで今回は、-erと-eeの語源や意味の違いについて振り返ります。
接尾辞-erの意味と語源
接尾辞の-erは、「~する人、出身者、居住者、関係者、職業」など、人に関する様々な名詞を作ります。
- ~する人
例: speaker (話す人), reader (読者), adviser (助言者) - 出身・居住者
例: New Yorker (ニューヨーク住民), villager (村人) - 職業・関係者
例: trader (商人), farmer (農場主), customer (顧客)
-erは、中英語(1150~1500年)や、古英語(450〜1150年)から継承されてきた伝統的な接尾辞です。英語には「人」を作る接尾辞が10個近くありますが、-erは数少ないゲルマン語に由来する接尾辞です(参照:人を作る接尾辞一覧 )。長く使われてきた接尾辞であることから、人を表す以外にも、名詞・動詞・形容詞・副詞など、さまざまな単語を作ります。
古くから使われてきた-erは、土着のネイティブワード(native word)と組み合わさってきました。例えば、baker(パン屋)、beginner(初心者)、leader(指導者)などは、語根も接尾辞もゲルマン語に由来しています。ただ、-erは汎用性が高いこともあり、ラテン語に由来する単語とも結びついています。例えば、interviewer(会見者)のinterview(会見する)や、 researcher(研究者)のresearch(研究)は、フランス語やラテン語に由来する借用語です。
接尾辞-eeの意味と語源
接尾辞の-eeは「~する人、~される人」を意味する動作主名詞を作ります。
- ~する人
例: attendee (出席する人), absentee (欠席する人) - ~される人
例: trainee (訓練を受ける人), appointee (任命された人)
-eeは「される人」というイメージが強いですが、「する人」という意味も持っています。
英語の-eeの語源を辿ると、アングロフランス語の-éや、古フランス語の-eeなどに由来します。さらにさかのぼると、ラテン語の-atusなどに由来し、動詞や人を作る英語の接尾辞-ateと同族になります。アングロフランス語(Anglo-French)は、アングロ=ノルマン語(Anglo-Norman)とも呼ばれ、1066年のノルマンコンクエストによってノルマン語と英語から形成された言語です。11世紀頃からイングランドで広く話されるようになりました。
そのため、ゲルマン語に由来する伝統的な-erと比べると、-eeは比較的に後発の接尾辞になります。そのような経緯もあり、既に定着していた「する人」を表す接尾辞に対して、「される人」という反対の意味で使われ始めるようになりました。
また、フランス語の-éや-eeは、動詞から過去分詞を作る働きがあり、もともと受け身を表す言葉だった、ということも「される人」を表すようになった一因になっています。
反対の意味になる-erと-eeの単語
-er(する人)と-ee(される人)の組み合わせで、反対の意味になる単語には、以下のような例があります。
- interviewer/インタビューする人
interviewee/インタビューされる人 - employer/雇い主
employee/従業員 - examiner/試験官
examinee/受験者 - trainer/訓練する人
trainee/訓練される人 - appointer/任命者
appointee/任命された人 - payer/支払人
payee/受取人
このような組み合わせの場合、erは「する人」、eeは「される人」という意味になります。意味に困ったら、語尾で判断すると分かりやすいですね。
まとめ
今回は、接尾辞の-erと-eeの語源や意味の違いについて振り返りました。
どちらも「する人」という意味がありますが、-eeは-erと対比すると「される人」という意味にもなります。それぞれの単語集については下記リンクでまとめてます。