英語の接尾辞-yの意味・役割・由来について

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今回は英語の接尾辞-yの意味と由来をご紹介します。

語尾が-yで終わる英単語」についてはこちらでまとめています。

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接尾辞-yの意味と由来

接尾辞の-yが持つ意味と由来は凡そ以下の通りです。

  • 形容詞(性質・傾向・天気)
    例: hungry (空腹の)
    語源: 中英語-y/-i ← 古英語-ig ← ゲルマン祖語-iga-
    同族: ドイツ語/オランダ語-ig, 英語-ic
  • 指小辞(愛称・軽蔑)
    例: baby (赤ちゃん)
    語源: 中英語-ie/-i, 古英語-ig, スコットランド語-ie ※諸説あり
  • 名詞(動作・状態・集合・国名)
    例: history (歴史)
    語源: 中英語-y/-ie ← 古フランス語-e/-ie ← ラテン語-atus/-ia/-ium/ ← ギリシャ語-iaなど

参照:-y – Etymonline, -y – Wiktionary

-yは英語の母体となったゲルマン語、中英語(1150~1500年)から分離したスコットランド語、フランス語などのロマンス諸語の親言語であるラテン語などに由来します。現在ではどれも-yと表記されていますが、意味や由来はそれぞれ異なります。

スコットランド語は中英語から分離した言語ということもあり、現在でも英語と相互理解可能性があります。相互理解可能性(mutual intelligibility)とは、異なる言語でも意思疎通できる関係性のことです(参照:相互理解可能性とは)。

形容詞を作る-yは、ゲルマン語から引き継がれた接尾辞で、現在でも生産性が高く、ほとんどの単語に追加することができます。rainy(雨の)、sunny(晴れた)、cloudy(曇った)のように天気に関する単語でも良く見かけます。印欧祖語の-ikosまで語源を遡れば、ラテン語の-icusから派生した英語の-icと同族になります。-icも形容詞接尾辞です。

  • 英語-y ← 中英語-y/-i ← 古英語-ig ← ゲルマン祖語-iga- ← 印欧祖語-ikos
  • 英語-ic ← 中英語-ik/-ick ← フランス語-ique ← ラテン-icus ← ギリシャ語-ikos ← 印欧祖語-ikos

系統図を見ると、ヨーロッパの言語は家族のような関係があるのだと実感しますね。

指小辞を作る-yは、中英語(1150~1500年)から枝分かれしたスコットランド語で1400年頃から使われ始め、15~16世紀には英語でも使用されるようになりました。名前の短縮にも使われ、Michael(マイケル)からのMikey(マイキー)、Robert(ロバート)からのBobby(ボビー)、Rebecca(レベッカ)からのBecky(ベッキー)なども-yを用いた短縮形です。

-yの代替形には-ieがあります。例えば、sweetie(かわいい人、甘いもの)、birdie(小鳥さん)、doggie(わんちゃん)などです。数はそれほど多くなく、現在では-yを使う方が一般的のようです。英語の指小辞には、-en-et-le-el-uleなどがありますが、これらの中でも-yの使用度は非常に高くなっています。

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名詞を作る-yは、ラテン語などに由来する接尾辞で、様々な抽象名詞を作ります。国名にも用いられ、Germany(ドイツ)、Italy(イタリア)、Turkey(トルコ)、Hungary(ハンガリー)などにも-yが使われています。

今回は接尾辞の-yの役割や由来について見てきました。-yはゲルマン語、スコットランド語、ラテン語などに由来し、形容詞、指小辞、名詞など様々な意味の単語を作ります。-yという1文字にも色々な歴史が積み重なっていますね。

接尾辞の意味と由来

ate, en, er, id, le, tion, ty, y

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