句動詞とは?なぜ英語で重要なのか

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英語は1000単語覚えれば会話の80%を理解できるとされていますが、そこで重要になるのが句動詞(phrasal verb)です。今回は「句動詞の意味」と「句動詞が重要な理由」について紹介します。

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句動詞とは?

句動詞とは、動詞前置詞もしくは副詞を組み合わせた、1つの動詞のように機能する単語グループのことです。元の動詞とは異なる意味を持っているのが一般的です。

例えば、give upを例に見てみたいと思います。普通に考えると、動詞のgiveは「与える」、前置詞/副詞のupは「上に」という意味になります。ところが、この2つを組み合わせたgive upは、「あきらめる」と言う意味になります。動詞のgiveと、前置詞のupを分けて考えると、意味が通じません。

句動詞は、基本的に「動詞+副詞」「動詞+前置詞」「動詞+副詞+前置詞」の3パターンで構成されます。

句動詞の3パターン
  • 動詞+前置詞
  • 動詞+副詞
  • 動詞+副詞+前置詞

※正確には、句動詞で使われる前置詞や副詞はparticle(パーティクル, 不変化詞)とまとめて呼ばれていますが、日本では品詞で呼ばれています。

よく使われる代表的な句動詞には、get up(起きる)、get out(外出する)、carry out(実行する)、look for(探す)、put on(着る)、take off(脱ぐ)、bring up(育てる/持ち出す)、calm down(落ち着く)、give up(あきらめる)などがあります。そのほかにも、『Oxford Phrasal Verbs Dictionary』には、6000を超える句動詞の意味・例文が紹介されています。

句動詞はなぜ重要なのか

句動詞が重要な理由は、元の動詞とは異なる意味になることが多いからです。多くの場合、動詞の意味だけで句動詞の意味を予想することは困難です。そのため、英語学習は単語だけなく、句動詞を学ぶ必要もあるわけです。

また、句動詞は日常会話で使われることが多いため、書き言葉より話し言葉を使う機会が多い人はより重要になります。

出典:“What are phrasal verbs and how do you use them?” Britannica Dictionary

句動詞はコロケーションの一種

句動詞はコロケーション(collocation)の一種です。

日本では句動詞とコロケーションを並列して覚えることが多いですが、句動詞はコロケーションに含まれます。コロケーションとは、単語と単語の自然な組み合わせのことで、形容詞+名詞、名詞+名詞、動詞+名詞、動詞+前置詞(句動詞)などの組み合わせがあります。日本語では連語とも呼ばれています。

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コロケーションの中でも、動詞+前置詞/副詞の組み合わせが、句動詞になります。

出典:“What’s the difference between a phrasal verb and a collocation?” IELTS Online Tests

句動詞は話し言葉でよく使われる

句動詞がよく使われるのは話し言葉です。

一般的に、フォーマルな場合では動詞を、インフォーマルな場合では句動詞が使われる傾向にあります。例えば、give upという表現はカジュアルで、日常会話でもよく使われますが、似たような意味のabandon(見捨てる/やめる)は、より正式な場面で使用されます。

句動詞と動詞の組み合わせには以下のような例があります。

  • give up(あきらめる)
    abandon(見捨てる/やめる)
  • put off(延期する)
    postpone(延期する)
  • run out(尽きる)
    exhaust(使い果たす)
  • get along(仲良くやる)
    coexist(共存する)

英語は1000単語あれば、会話の80%を理解可能と言われていますが、その理由はこのような句動詞が多いからです。abandonやexhaustを覚えなくても、give upやrun outなどの基本単語だけで、代替できてしまうからです。

参考 最も使われる英単語TOP100
参考 最も使われる英語の動詞TOP25

句動詞を使えば、簡単な単語の組み合わせだけで、色々な表現が可能になりますが、覚えるべき組み合わせも多くなってしまいます。そこが英語の簡単なところでもあり、難しいところでもあります。特に、英会話を重視する場合は、「インク壺言葉」のような難しい言葉を覚えるより、コロケーションや句動詞などの「簡単な単語の組み合わせ」を学ぶ方が効率的といえます。

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